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20:鬼の力 ページ46

後ろへ下がった私に
向かって飛んでくる。
地面に着いた足で蹴って、
今度は私が男に向かって飛んだ。

男が振り上げた刀をいとも簡単に避け、
男目掛けて刀を振るう。


ザシュッ


斬った手ごたえを感じながらすれ違うと、
男が振り返るより先にもう一度飛び掛かる。

そして…。


ザンッ!


男の心臓目掛けて刀を刺した。




鬼1「ぐあっ」

A「頭領である私に刃を向けるなど、
愚かな」




刺した刀を抜けば血が飛散する。
その血が私を汚す。
それがまた怒りへと変わった。

息絶えた男の腰に水筒(すいづつ)を見つけ、
それを引きちぎって奪い取る。
中に入っていた水を捨て、
水筒の上に腕を乗せて斬った。

ボタボタと水筒の中に落ちる液体の音が
変に響く。
何度か腕を斬って水筒の中を満たすと、
蓋をして土方さんへと渡した。




A「それで怪我をした隊士さんたちの
手当をしてあげてください。
小さな怪我なら塗っても治ります」

土方「お前はどうするんだ」

A「あの鬼を追います。
姉様を攫った事、後悔させてやる…」




長い真っ白い髪を靡かせながら
飛ぶように走る。
風を切る音が轟音となって脳内を震わせた。

途中、立ちふさがるように鬼たちが向かってくるが、
それを全て急所を狙って斬り倒す。
姉様を抱えて走っている鬼が視界に入れば、
思いっきり飛んで男の前へと降りた。




鬼2「くっ!生き残りか…」

A「貴様、何をしている。
東国の頭領である私に歯向かうのか?」

鬼2「雪村家は滅んだ!
次の頭領を務めるのは俺たち初霜家だ!」

A「初霜家か。
さすが"はぐれ鬼"の先祖を持つ者たちだ。
礼儀を知らんようだな」




男の脇には姉様が抱えられている。
刀での攻撃は得策ではない、かな…?

持っていた大通連を鞘へ仕舞い、
柔術の型を構える。




A「東国の鬼の頭領、
雪村家を蔑んだ事を後悔させてやる」




走っていたからなのか、
それとも私への恐怖からなのかは分からないが、
男の額には汗が流れ、髪が張り付いている。




A「男なら威勢よく
飛び掛かってみてはどうだ!」




姉様を抱える男に向かって
拳を振り上げながら飛び掛かった。
その攻撃をギリギリで避けられる。

馬鹿が。




A「一撃だけだと、思うなよ!!」




そのまま体制をくるりと反転させて、
男の額に回し蹴りを食らわす。

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斎藤ようこちゃん(プロフ) - こちらこそです。 (2020年5月22日 17時) (レス) id: e53507092f (このIDを非表示/違反報告)
まほろ(プロフ) - 斎藤ようこちゃんさん» 何度も読んで頂きありがとうございます!これからもよろしくお願いします☆ (2020年5月22日 8時) (レス) id: 186b1c0f08 (このIDを非表示/違反報告)
斎藤ようこちゃん(プロフ) - コメントお願いします。嬉しいです。何度も読んでます。 (2020年5月21日 22時) (レス) id: e53507092f (このIDを非表示/違反報告)
まほろ(プロフ) - 斎藤ようこちゃんさん» こんにちは!レスが遅れてしまい、申し訳ありません。気に入っていただけたようで嬉しいです♪こちらは完結しておりますので、最後まで楽しんでいただけると嬉しいです!コメントありがとうございます☆ (2020年5月21日 21時) (レス) id: 186b1c0f08 (このIDを非表示/違反報告)
斎藤ようこちゃん(プロフ) - はじめまして。素敵な作品です。気に入りました (2020年5月16日 21時) (レス) id: e53507092f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まほろ | 作成日時:2019年8月27日 9時

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