７．暇な時間 ページ19
元治元年７月。
梅雨も明け、暑い夏が
始まろうとしていた頃。
この新選組に来て、ひと月余りが経とうとしていた。
私たちは言われた通り家事全般を請け負い、
姉様と分担しながら行っている。
そして今は洗濯を干し終わった所である。
姉様は隊士さんたちに付いて巡察に行っているから、
私は何もする事がない。
暇だな…。
早く姉様帰ってこないかな…。
自分の部屋の前の縁側に座って、
足をブラブラさせながら空を見ていた。
姉様と同じ顔をしている私は
町人たちに変な噂をされないように、
姉様が外に出ている時は屯所内で
留守番する事にしていた。
姉様は一緒に出掛けたいと言っていたけれど、
ここの人たちに迷惑を掛けるわけにはいかない。
姉様が巡察に付いて行く理由を知ったのは、
私がここに来た次の日だった。
私が巡察に付いて行っても
綱道さんを見たのは１０の時に一度だけ。
さすがに一度見ただけでは顔なんて覚えていない。
たまには、私も出歩いてみたいな…。
でも姉様を困らせたくはないし、
大人しく屯所内で暇を潰している。
土方「何してんだ」
A「姉様が帰ってくるまで
暇だなぁって思ってただけですよ」
土方「ああ、千鶴は巡察に行ってんのか」
納得したように頷いてから、
土方さんは私の隣に座った。
柱の横に座っていたから土方さんが隣に座ると、
ちょっとだけ狭くなってしまう。
まあ、誰かが近くにいるっていうのは好きだし、
全然いいんだけどね。
土方「どうだ？ここには慣れたか？」
A「はい。皆さんも良い方ばかりですし、
姉様は幸せに暮らせてたんだなぁって感じます」
ここで姉様がどうやって暮らしていたのかと
想像するだけで、楽しくて嬉しくなる。
思わず声を出してフフッと笑ってしまった。
何の返答もない土方さんを不思議に思い、
土方さんの方へ目線を向けた。
A「どうしました？」
土方「いや、同じ顔なのに
表情とか仕草は違うなって思っただけだ」
そうなのかな？
自分では意識なんてしたことはないけど…。
初めて土方さんと話をした時は、
もっととっつき難い人かと思っていたけれど、
本当は隊士さん想いの優しい人なんだと
自分の中の"土方像"を覆されたっけ。
すっごいぶっきら棒な言い方なのに
表情は豊で、ちゃんと笑える人なんだ。
まぁ、怒声は怖いけどね(笑)
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斎藤ようこちゃん(プロフ) - こちらこそです。 (2020年5月22日 17時) (
レス) id: e53507092f (このIDを非表示/違反報告)
まほろ(プロフ) - 斎藤ようこちゃんさん» 何度も読んで頂きありがとうございます！これからもよろしくお願いします☆ (2020年5月22日 8時) (レス) id: 186b1c0f08 (このIDを非表示/違反報告)
斎藤ようこちゃん(プロフ) - コメントお願いします。嬉しいです。何度も読んでます。 (2020年5月21日 22時) (レス) id: e53507092f (このIDを非表示/違反報告)
まほろ(プロフ) - 斎藤ようこちゃんさん» こんにちは！レスが遅れてしまい、申し訳ありません。気に入っていただけたようで嬉しいです♪こちらは完結しておりますので、最後まで楽しんでいただけると嬉しいです！コメントありがとうございます☆ (2020年5月21日 21時) (レス) id: 186b1c0f08 (このIDを非表示/違反報告)
斎藤ようこちゃん(プロフ) - はじめまして。素敵な作品です。気に入りました (2020年5月16日 21時) (レス) id: e53507092f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まほろ | 作成日時：2019年8月27日 9時
