純血の日本人 Ⅲ【HP】 (ページ10)

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『ちょっと、待ってよ！』

ﾌﾚ「遅いぞA！」

ｼﾞｮ「ハグリッドの所に行くって言ったのはAだろ？」

『脚の長さってものを考えてくれる！？』

この日、私はフレッドとジョージを連れてハグリッドの元へとむかっていた。

今年最初の魔法生物学の授業でハグリッドが会わせてくれたバックビーク、生物名ヒッポグリフが処刑されてしまうかもしれないと噂で聞いたのだ。

あんなにも気高くて優しいヒッポグリフなのに…。

そう思ったらいてもたってもいられなかった。

ﾌﾚｼﾞｮ「「『ハグリッド！！』」」

小屋の扉を開けると、見るからに落ち込んで項垂れているハグリッドがいた。

『どういうこと？ハグリッド』

ﾊｸﾞ「おぉ、お前さんたちか…バックビークがマルフォイの倅に怪我を負わせちまってな」

怪我？ちゃんと敬意を払ってさえいればバックビークは攻撃なんてしないのに…。

ﾌﾚ「どうせマルフォイの奴が無茶したんだろ」

『私、バックビークのとこいく』

小屋から飛びだし庭に繋がれているバックビークに駆け寄った。
彼は静かに顔を伏せている。

『バックビーク……』

【あぁ、君か】

『大丈夫？きっとダンブルドアがなんとかしてくれるよ』

【いや、いいんだよ。
私のために彼の立場を危うくするわけにはいかない】

『そんな………』

私は涙を堪えながらも彼の首に手を回してギュッと抱き締めた。

彼は私の背中に羽を添えくれた。
それは優しく撫でられているかのようだった。

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