純血の日本人 Ⅲ【HP】 (ページ9)

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ﾙｰ「Aちゃんには黙っててもらうとして…、その代わりに僕達から何かを与えよう。

僕は防衛術の個人授業を提示するよ、どうかな？」

この状況から逃れられるのであればなんでもいいです。
そう言わんばかりに首をコクコクと動かした。

ﾙｰ「セブルス、君はどうするんだい？」

ｾﾌﾞ「____我輩はルーピンと違い暇ではないのでな。

少ない情報から脱狼薬に辿り着いたことを加味し、グリフィンドー…………Ms.大和に50点を差し上げよう」

これは棚からぼた餅。
スネイプ先生から点がもらえるなんて最初で最後かもしれない。

ｾﾌﾞ「では、話は終わりだ。
さっさと出ていくがよい、Ms.大和もだ」

スネイプ先生はそういうと机に積まれた羊皮紙の山から1枚とり椅子に座って採点をはじめた。

ﾙｰ「さ、いこうか」

ルーピン先生に背中を押され、教室を後にした。

そっか……、脱狼薬を飲んでるってことはルーピン先生は人狼なんだね。
こっちでは人狼へ対しての扱いが酷いということは渡英してから初めて知った。

日本では満月の日を含め1週間は地下シェルターに入ることを魔法界から命じられること以外は、普通の魔法使いとなんら変わりない生活をしていたのだ。

魔法処にも子供の人狼はいたが何もなかったし今でも危険だとは思わない。

ﾙｰ「さて、私の部屋で少し話をしようか」

立ち止まっていた私の数メートル先にいたルーピン先生が振り返ってそう言った。

その顔は前にみた仮面のような表情ではなく、どこか困ったような…それでいて安堵しているような…そんな笑顔だった。

そっか、隠していたかったのはこの事だったんだ。

その時から私はルーピン先生を疑うことは、なくなった。

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