純血の日本人 Ⅲ【HP】 (ページ12)

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ジョージが杖を振ると一輪の綺麗なポーチュラカが咲いた。
モリーおばさんにぴったりだし、ジョージらしい。

次は私の番だ。
何がでてもいいように杖をしっかりと握る。

"それ"は一瞬で私とそっくりな姿に変わった。

"それ"は杖で左の掌を切り血を滴らせた。
みるみるうちに床には血溜まりができ、"それ"が私ににっこりと笑いかけている。

なに？
私が恐れているのはなんなの？

そんな考えが頭を埋めつくし脚がすくんでしまう。

『リ…、リディ、クラス』

まだ変わらない。
"それ"は私のままだった。

ﾌﾚｼﾞｮ「「A！」」

『リ、リディクラス！』

フレッドとジョージの声が聞こえ正気を取り戻したかのような気持ちになり、もう1度呪文を唱えると私にそっくりな人は消えていった。
血のように見えていたものは綺麗な湖に変わり、中から美しい人魚達が顔をだし私に歌を歌ってくれている。

ﾙｰ「素晴らしい！」

ｼﾞｮ「さすが俺の彼女！」

ﾌﾚ「俺の彼女でもあるぞ！」

拍手の中を双子の方へと駆けていき、2人とハイタッチする。

ｼﾞｮ「一瞬どうなるかと」

ﾌﾚ「心配かけるなよ」

『ごめんごめん、でも2人の声でちゃんと戻ってきたよ』

ﾌﾚｼﾞｮ「「それはよかった」」

その後、授業が終わっても自分の恐れるものはなんなのか、何日も何日も考えることになってしまった。

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