大ヌナとオレ 17

吹き飛ぶ眠気（チャンソン） ページ23

久しぶりのオフだから

起きたら

ジムにでも行こうかなーー。



そんなことを考えながらも

眠さには勝てなくて。


ベッドから

なかなか抜け出せずにいた。





いつまでもモゾモゾしていると

突然、震え始めたスマホ。



誰だろ・・？

マネヒョンでもないだろうし。




んーーー、眠いぃ・・・。




しばらく無視していると

一旦鳴り止んだと思ったら

またすぐにかかってきて。



あーーーー

なんだよ、しつこいなぁ・・・




仕方なくスマホをチラッと覗くと

ディスプレイに浮かぶ

ジュノの名前。



え、ジュノっ？



・・何だろ？

何かあったの？！



慌てて、通話ボタンをタップした。




『・・くくくっ。お前、寝てただろ。もう夕方だぞ？』


「あーーー、うん・・・」




大した用事でも無さそうな

しかも

ものすごーくご機嫌なジュノの声に

また眠気が襲ってくる。




『うん。やっぱ、寝てた。笑』



「・・え・・・？なに？」


『いや、こっちの話。Aがさー、話したいんだってー。今、替わるー』


「うんーーー。・・・・・へっ？ヌナ？！」


『もしもーし。チャンソン？久しぶりー。ねぇ、暇でしょ？』


「いや・・暇なわけではないけど・・」


「暇だよねー。ジュノのドラマの最終回、一緒に見ようよ。毎週、本番死守してるんでしょ？・・ぁんっ、ちょっとジュノ！ヤダ・・やめてよ」





えっ、何・・今の声////


何か、ちょっと・・


いや、かなり色っぽい声だったけど？



眠気なんて、一瞬で吹き飛んで


思わずスマホを握りしめて

耳を押し付けた。



耳元でゴソゴソと聞こえる

二人のやり取りと


微かに聞こえるのは・・

リップ音・・？



だよねぇ？

ねぇ、絶対そうだよねぇ？！



ねぇねえ、コレってさ・・////



俺と電話しながら

チュッチュしてるってことなんだよね？



『もぉ、やだ。ジュノ・・くすぐったい！チャンソンに聞こえちゃうでしょ。やめて！』




いつもより

甘さを含んだヌナの声。



コレ・・・

俺に聞こえてないと思ってる？





いやいやいやいや////



全部ね、ぜーーんぶ

しっかり、聞こえてるんですけどっ？！




はぁ・・ジュノ////


電話中くらい

大人しくしていられないの？

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