大ヌナとオレ 13

交渉 2 ページ15

「なぁ、カイ。オレも、ねえねと乗りたい。良いだろ？なっ？！」


「うーん・・いいけど。俺、欲しいものがあるんだ」



欲しいもの？

何だろ？

何か買ってくれとか言うんじゃないだろうな？



・・おいおい。


子供のくせにオレと交渉するつもりか。
お前、なかなかやるじゃん。



「欲しいものって、何？オレがあげられるもの？」


「うん。そう。笑」



オレがあげられるものって何だろ？
おもちゃとか、ゲームとか？



「なに？聞いてやるから」


「俺、従兄弟が欲しい。学校の友達にはみんな、従兄弟がいるんだ」



・・・い・と・こ？


あー！
従兄弟！！



「ねえねと結婚するんでしょ？ねえねに赤ちゃん出来たら、俺の従兄弟だって。結婚しないと赤ちゃん出来ないって、パパが言ってた。早く、ねえねと結婚してよ」



えっ////


それはなー。
・・すぐには、難しいな。



けど。


必ず、いつか叶えてやれるから。



「すぐには無理だけど、絶対約束する。でもな、オレだけじゃダメなんだ。だから、ねえねにもお願いしてみろよ？なっ？笑」


「・・ねえねにも？分かった。約束だよ！笑。ねえねと乗ってもいいよ！！」



よーーしっ！！

交渉成立ーーー！！



「A！」


「あ、そろそろお昼ご飯にしようって」



はっ？



たった今、交渉成立したんだぞ？

オレ、やっとAと乗れるのに。


昼メシなんて後でいい。
とっととAと乗りたいんだよ！



「ヤダ！もう一回乗ってからがいい！！」


「・・・子供みたいなこと言わないでよ。混まないうちに、ご飯にしよ？ご飯食べたら、ねっ？」



オレのドレッドのヅラをくるくると指に巻き付けながら
耳元で囁いた。



「午後は、おチビたちとは、別行動にしよう？笑」


「////オレ、飯にするっ！！」





くぅーーーーっ！！

何だよ、A////
ちゃんと、分かってんじゃん。笑。

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