大ヌナとオレ 13

予定 ページ1

Aの家に来て、昼メシを食ってから
二人でダラダラと過ごす。


ソファーに座って
タブレットを弄るオレの膝に頭を乗せて

眠そうにゴロゴロしてるAが可愛くて
ついつい、タブレット越しに何度もAを見てる。



「A。眠い？ベッド行く？」


「んー？このままでいいー」


「オレが、良く眠れるようにしてやるけど？」


「////眠れないようにするんでしょ！」


「ん？その後、グッスリだろ。笑」


「////いい。このまま、ジュノの膝の上がいいの」


「ちぇっ、何だよ。笑」



・・のんびりとした時間が、心地いい。



毎日毎日、時間に追われるような日々で
寝る時間も、ろくになかったりするのに

突然ポッカリと時間が空いたりすると
何をしていいか分からなくて。


何かしていないと
何かに取り残されるようで、落ち着かない。


だけど。
Aと二人なら。


何をすることもなく、こんな風に過ごす時間さえも
幸せに感じるんだな。笑。



「ねぇねぇー。ジュノは、眠くないの？」


「ん？うん。眠くない。あ、そうだ。今度の月曜日さ、一日オフ！またどこか出掛けるか？」


「本とっ？！今度の月曜日？あっ・・ごめん。その日は予定があるんだ」



予定・・・？


オレより大事な予定なんて、そんなもん無いだろ。



「予定って、何だよ？」


「ん？」



オレの膝の上に頭を乗せたまま
ゴロンと仰向けになると

下からオレの顎に手を伸ばして
ちょっと伸びてきた顎髭を、指先で触る。



「伸びてきたねー。ジョリジョリしてる。可愛い。笑」


「////ジョリジョリって言うな。髭が可愛いっておかしいだろ」


「この辺しか伸びないところが、可愛いの。笑」



触りながら、少しだけ開いたままの唇が
何だかちょっとやらしくて

思わずAの顔に
覆い被さるように、唇を付けた。



「////ちょっと！なに？急にっ」



くくくっ。

不意にキスしたりすると
Aって、いつも照れるよな。

照れてる顔も好きだから
わざと、不意にキスしたくなる。



「ん？やらしい顔してたから。笑」


「////そんな顔、してない！」


「してた、してた。誘ってんのかと思った。笑」


「////もうっ・・！誘ってなんかない」


「ははっ。なぁ、予定ってなに？オレより大事な予定なんて無いだろ？」


「あるの」


「なにっ！？」



お前・・即答過ぎるだろ。

オレより大事な予定って、何だよ。



・・はっ！！

まさか。

この前の見合い相手と、約束してるとか？

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