早く気づいてよ ページ3
オレ、拗ねたんだからな。
見にも来ない、ヌナが悪い！
ちょっとやそっとじゃ
オレの機嫌は治らないんだ。
風呂から上がったヌナが
ソファーにいるオレを見て驚いてる。
「ジュノ！起きてたの？！」
「・・起きてたよ」
「ただいまー」
ヌナが水の入ったグラスを手に
オレの隣に座る。
あ・・いい匂い////
ふわっと、いつものボディクリームの
甘い香りがして、思わず抱きつきたくなる。
・・いやいや。
オレは拗ねてるんだ。
ここで負けてなるものか。
「今日ね、ウヨンちゃんのソロコンに行ってたの。笑」
「知ってる！」
オレが拗ねてるなんて
気付きもしないのか。
「ウヨンちゃん、日本語うまくなったねぇ。かっこ良くなったし。可愛かったし。本と楽しかったなぁ」
・・はっ？
かっこ良くなったとか、可愛いとか。
オレにはそんなこと
滅多に言わないじゃん。
なのに何で、ウヨンのことは
誉めるんだよ！
・・しかもさ。
『ウヨンちゃん』って。
ウヨンのこと、そんなに優しく呼ぶなよ。
そんな風に、優しく呼んで良いのは
オレの名前だけなのに。
「どうしたの、ジュノ？何か、怒ってる？」
唇を尖らせたオレを見てやっと
拗ねてることに気付く。
・・遅いよ、ヌナ。
もっと早く、気付いてよ。
「・・別に、怒ってない。オレも今日、ウヨンのところに行ってた」
「あ、うん。見たよー。皆で応援に来てたね。それで来日だったんだねー」
「オレ、ヌナが行くって聞いてないし！」
「あれっ？言ってなかったっけ？」
「ニコニコしながらブルーのペンラ振ってんの、見た。何でブルーなんだよ！？」
「えっ？だってウヨンちゃんのソロだもん、ブルーでしょ？それにあたし、ウヨンペンだもん。笑」
・・へっ？！
「ウ 、ヨ、 ン 、ペンッ？！」
あ、驚きすぎて、声が裏返った。
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作者名：まろん
| 作成日時：2015年9月15日 23時
