【おそ松さん】はなまるぴっぴのよい子を演じる【男主】

9.関係ないけど。 ページ10

空っぽの弁当を母さんに渡した後に、制服を着替える為に二階の自室へ向かう。

ボタンを外しながら居間を通れば突き刺さる視線に胸がぎゅっと締め付けられる感じがした。


「ねぇ、なんで今日帰るの遅かったの?」


まるで確認でもするかのようにスマホに視線を写したまま淡々と問い掛けてくるトド松兄さん。

おそ松兄さんと一松兄さんは何故か俺をじーっと見つめていた。


「…なんで、って……学級長になったから」

必要最低限の言葉だけを伝えて僕は居間から出た。


なんで高校生にもなって学級長になったとかそういう報告をしなきゃいけないのだろう。
仲良しな兄弟なら毎日学校の様子とかを話し合うのかもしれないけど、生憎お世辞でも仲良しな兄弟なんて言えない。


まずおかえりって挨拶すらされない時点でもうそんなの分かりきってる。



二階を上がればガラガラ、と開いた玄関の音と「ただいま」と言う声。
それと同時に「ﾌｯ…ただいまブr「ただいまーっする!!!」…え」と言う声も聞こえた。

その声が聞こえたと同時に聞こえるおかえりの声。

「おっ。おかーえり〜!チョロちゃん遅かったね〜!」

「ほんっとカラ松兄さんっていったいよねぇ〜!…まぁ、おかえり」

「…十四松、おかえり。部活どうだった?」



ほら、こんなにも違う。扱いが全然違うんだ。


「(……早く着替えなきゃ)」









まぁ、そんなの僕には関係ないけれど。

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