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バラム「生き物を“美しい”と思ったよ。」
そう言って、彼はマスクを外した。
バラム「この口の傷はね、その怒った母鳥につけられたんだ。
間一髪で両親が助けにきてくれて、なんとか助かったけど…しこたま怒られたよ。
で、1人でもんもんと考えた。
両親が、いつも怒っていたのは僕が言うことを聞かないからじゃなく
“命を粗末に扱ってた”からなんだって。
卵を全力で守る母鳥が美しかったのは、命がとても尊いものだったからなんだって。
魔界では、命が粗末に扱われる場面もよくあるし、それが摂理だ。
その恐ろしさを人間のキミたちに知ってもらうには、実体験が一番いいかと思ったんだけど…ごめんね、急に。こんな話…」
彼は、3人にそう言った。
―――ぎゅっ…
春香「私と一緒です。」
蓮「兄さんと姉さん達は悪魔で、俺達は人間です。」
累「彼らと過ごして知りました…
欲に真っ直ぐなところとか、やりたいことに全力な生き方とか凄くキラキラと輝いている。」
3人「「「私/俺も、彼らは美しいと思ってます。
だから、バラム先生の話は凄く共感できて感動しました!!」」」
そう言うと、彼(バラム)は唖然とした。
バラム「……そっか。
…でも本当は、もっともっと怖がってほしいんだけどな〜〜」
彼は、3人の頬をみょーんと伸ばした。
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作者名:猫 | 作成日時:2024年2月6日 14時