第八話 ページ10
二人はしばらくの間盛り上がっていたが、アンが私が戸惑いを隠せていないのに気づき、
「どうなされたのですか？」
と訊いてきた。
「えっと。その………」
とても嬉しそうな二人に相手のことが分からないなど言い出せない。
そんな様子の私を、アンは不思議そうな顔をして、少し考えるそぶりをした。すると「あっ！」というような表情で、
「分かりました！
お嬢様は、皇子殿下のことをよくご存じないのですわ！」
と、言い切った。
さすがは、私の侍女。
幼い頃からの付き合いなだけあって、私の考えくらい、すぐに分かってしまうのか。
「えっと、それで、その皇子殿下について教えてくれないかしら。」
聞くところによると、フェルディナント皇子は私よりも2歳年上らしい。
いわく、
頭脳明晰、剣術の才能もある。魔法の適性とあり、顔もいい。
浮ついた噂もない(12歳なのにそんな噂があったらびっくりだけど)。
それだけ良い人なら、婚約者など、星の数ほどの令嬢から選べるのだろう。
「どうだい！すごいだろう。
この婚約、受けてくれるだろう？
ちなみに、初顔合わせは来月だよ。」
顔合わせの日まで決まっているなら、私が断ることなどできるわけがない。
でも、条件くらい出してもバチは当たらないよね。
「分かりました。その婚約、受けましょう。
そのかわり、条件があります。」
〈作者からのお知らせ〉
これで一応、第一章が終了です。
主人公以外の視点で何話か書いたら、すぐに第二章がはじまります。
更新することができず本当に申し訳ありませんでした。
テストが終わったので更新再開します。
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Lily - 夜籠目さん» コメントありがとうございます！嬉しすぎて嬉し涙がちょちょぎれちゃいます。この小説がなろう系なのは、私が現在進行系でなろうにたむろっているからです。 (2016年5月25日 14時) (
レス) id: e862ef2837 (このIDを非表示/違反報告)
夜籠目(プロフ) - 占ツクよりは、なろう系にありそう。 (2016年5月24日 21時) (レス) id: 3bd8e99442 (このIDを非表示/違反報告)
Lyly - ぷよ傘さん» コメントありがとうございます。楽しんで頂けて幸いです。更新を頑張るので、これからもどうぞ宜しくお願い致します。 (2016年5月21日 14時) (レス) id: ad4da21ebf (このIDを非表示/違反報告)
ぷよ傘(プロフ) - 私は今まで転生系の小説をあまり読んだことがなかったのですがとても面白いですね！主人公の心理描写などが非常にしっかりとしていて感情移入がしやすく楽しませていただきました。これからも更新頑張ってください。 (2016年5月20日 22時) (レス) id: 61adbf0e08 (このIDを非表示/違反報告)
Lyly - 風華@露領さん» 作品を見ていただけて、とても嬉しいです。ありがとうございます。面白いと思って頂けるよう、これからも頑張りますので、どうぞ宜しくお願い致します。 (2016年5月16日 19時) (レス) id: ad4da21ebf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Lily x他1人 | 作成日時：2016年5月3日 15時
