アマエル ページ7
入院から一か月
この頃は起き上がるのが辛く
食欲もない
最近は、病院に彼が泊る日が多くなった
疲れたように、目の下にクマが出来ている彼を
私は家に帰したかった
「今日も泊るの？お仕事は大丈夫なの？」
「大丈夫っ!俺、そんなに軟じゃないから(笑)」
「でも、もう若くないんだから…」
「あぁっ！今年寄扱いしただろっ！」
「えっ！？あはは(笑)ごめんなさい」
「まだ姉さん達より全然若いぞっ！」
「そうね(笑)」
彼は無理をしているのかもしれない
無理をして…必死に笑っている
今の私に出来ることは、何も言わずに彼に甘えることだけなのかもしれない
そんな日が続いた、ある日の夜
今夜は満月だと、彼は私に言った
病室の窓から見える月は、まあるい形で
その光に、私は目を奪われた
「ちょっと看護師さんのところに行ってくる」
「はい」
もうすぐ消灯時間
彼が出て行った病室は静かで
少し、何故だか恐かった
その時
「っ！？」
突然胸に突き刺すような痛み
ベッドの横のモニターが騒ぎ出す
「っ！？…っ…ジェ…ｯ」
胸を押さえてベッドの上で蹲った私は
ナースコールのボタンさえ手が届かないまま
ジェジュン…ジェジュン…
伸ばした手は彼を探して彷徨う
「っは！…っ！？」
助けてっ…ジェジュンっ…
ぼんやりとしてきた視界に映ったもの
それは
勢いよく開いたドアから走ってやって来たジェジュンだった
「Aっ！！Aっ！！」
「ジェ…ｯ」
ｶﾞﾗｶﾞﾗｶﾞﾗｯ！！
医師と看護師さんが急いで私の元へとやって来た
「Aさーん？聞こえますかぁ？」
「っ…ｯ」
「ゆっくり横になりましょうね！」
ベッドに寝かせられた私
呼吸が激しくなった私に、医師たちは急いで点滴や胸の音を確認する
「Aーっ！！」
「…っ」
声のした方に顔を向けると
今にも泣きそうなジェジュンが、心配そうに私を見ていた
泣かないで？
なんだか少し痛くなくなったの
大丈夫だから
きっと…大丈夫だから
酸素マスクを付けられた私は
出来る限りの力で、彼へと微笑んだ
大丈夫よ…
ジェジュン…
そして、私の意識はそこで途絶えた
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裕(プロフ) - けぃたんさん» こちらにもコメント、ありがとうございます(*´ω`*)嬉しいです(*´∀`*) (2017年11月10日 21時) (
レス) id: 277fbb4572 (このIDを非表示/違反報告)
裕(プロフ) - yucapさん» 遅すぎるコメ返、申し訳ない<(_ _)>ホロコン、随分と遠い気がします(^-^)でも、行けて良かった(^^) (2017年11月10日 21時) (レス) id: 277fbb4572 (このIDを非表示/違反報告)
けぃたん(プロフ) - 裕さん(^_^)もぅ...最後やばい(>_<)読んでてこんなに涙ってでるの？ってくらいでした...やっぱり裕さんの作品好きです(*≧∀≦*) (2017年11月10日 18時) (レス) id: af9b89c215 (このIDを非表示/違反報告)
yucap(プロフ) - アンニョン^^*裕さんの描くジェジュンに会いたくて読み返しました^^*涙涙(><)もうすぐほろコンですね☆楽しみで仕方ありません(￣▽￣) (2016年2月7日 2時) (レス) id: 6f3837258d (このIDを非表示/違反報告)
裕(プロフ) - 暁子さん» 読み返して頂いてありがとうござます(^^)明けましておめでとうござます(^o^)今年もよろしくお願いします！ (2016年1月4日 3時) (レス) id: 10763d45a9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：裕
| 作成日時：2015年4月30日 23時
