コウエン ページ3
彼が見つけてくれた、専門の医師にかかりながら
通院や投薬で経過をみてきた私の病気は
１年を過ぎようとしている今も、悪い方には向かっておらず
逆を返せば、良い方にも向かわずに
現状を維持していた
彼も出来る限り私の通院に付き合い
定期的に行われる検査にも、必ず一緒に病院に行ってくれた
そして、今日は検査の日
午前中から昼過ぎまで検査を受けた私は
彼と一緒に食事をした帰りに、のんびりと公園のベンチで日向ぼっこをしていた
「疲れた？」
「ちょっとね。
でもこうやって、あなたとデート出来るのが嬉しいわ」
「ははっ(笑)俺も」
「ふふっ(笑)」
暖かな昼下がり
青い芝生の上を、小さな子供が走り回る
私達も昔、この風景の中の様に
子供たちと走り回っていた
まだ若かったジェジュンには、忙しいせいか
家族4人での記憶が少ない
その少ない記憶の中でも、彼は思いきり子供たちと遊んでは満面の笑顔を浮かべていたことを
私は今も昨日のことのように覚えている
「もっと…」
「えっ…？」
「もっと、あんな風に子供たちとの時間を作ればよかったな…」
彼は、公園で遊ぶ子供を見つめながら
ぼんやりと呟いた
「しょうがないでしょ？パパはスターだったんだから(笑)」
「あはは(笑)スターか…。
でも…子供たちと遊んでやれる時間はとても短かった。
幼い子供たちが大きくなるのはあっという間で。
俺は何もしてあげられなかったような気がする」
「ジェジュン？」
「うん？」
「私も子供たちも、あなたからたくさんの愛情をもらったわ。
だから子供たちは大人になった今もあなたを尊敬しているし、大好きなの」
「A…」
「あなたが愛し続けてくれた子供たちは、とても優しく育った。
あなたのように」
子は親を写す鏡だ
息子たちを見ていると、たまに
出会った頃の彼を思い出す
何事にも一生懸命で真っ直ぐだ
「子供たちが優しく育ったのは、Aのおかげだよ」
「そんなことないわ」
「Aが、大きな愛で子供たちと…俺を包んでいてくれたから」
「ジェジュン…」
「だから…この先も、Aには居てもらわないと困るよ」
「っ…」
今日の検査で医師から言われたこと、それは
"発作が起きたら入院してもらいます
理由は、体力が落ちていることと
とっさの時に処置が遅れると命に関わるからです
ご理解ください"
彼の側にいられる時間は、きっと…あと少し
彼が伸ばした手を、私はぎゅっと握った
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裕(プロフ) - けぃたんさん» こちらにもコメント、ありがとうございます(*´ω`*)嬉しいです(*´∀`*) (2017年11月10日 21時) (
レス) id: 277fbb4572 (このIDを非表示/違反報告)
裕(プロフ) - yucapさん» 遅すぎるコメ返、申し訳ない<(_ _)>ホロコン、随分と遠い気がします(^-^)でも、行けて良かった(^^) (2017年11月10日 21時) (レス) id: 277fbb4572 (このIDを非表示/違反報告)
けぃたん(プロフ) - 裕さん(^_^)もぅ...最後やばい(>_<)読んでてこんなに涙ってでるの？ってくらいでした...やっぱり裕さんの作品好きです(*≧∀≦*) (2017年11月10日 18時) (レス) id: af9b89c215 (このIDを非表示/違反報告)
yucap(プロフ) - アンニョン^^*裕さんの描くジェジュンに会いたくて読み返しました^^*涙涙(><)もうすぐほろコンですね☆楽しみで仕方ありません(￣▽￣) (2016年2月7日 2時) (レス) id: 6f3837258d (このIDを非表示/違反報告)
裕(プロフ) - 暁子さん» 読み返して頂いてありがとうござます(^^)明けましておめでとうござます(^o^)今年もよろしくお願いします！ (2016年1月4日 3時) (レス) id: 10763d45a9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：裕
| 作成日時：2015年4月30日 23時
