ノコリノ イチネン ページ36
「チーフ…それ、本気で言ってますぅ？」
ソナちゃんは、私の言ったことが信じられないと言ったように
ため息をついた後に、そう言った
「なんで？本気だけど？」
「でも好きなんでしょ？」
「うん。好きだよ」
「…。
じゃぁ、彼女になりたいと思うんじゃないんですかぁ？普通」
「普通…ねぇ…」
確かに
”普通”はそうだと思う
でも、私の彼への想いに
一つ気付いたことがある
それは、彼を自分と同じ次元で見ていないという事
私が抱いているのは恋心だけれど
それはどこか尊敬の気持ちと同じような気持ち
彼のようにありたいとも思うし
彼に恥じるような人間でありたくないという想いもある
言葉にするのは難しいけれど
この気持ちは間違いなく
彼への私の”恋心”なのだ
「キム・ジェジュンは、私には絶対的な存在なのよ」
「ん〜…」
「簡単に言うと、神様。みたいな(笑)」
「…わかんないです」
「ふふっ(笑)
分かんないだろうねぇ〜(笑)」
分からないで良い
この気持ちは、自分自身で分かっていればいい
彼への気持ちは、今や私の宝物なのだから
・
その年の夏
ソナちゃんは可愛い女の子を出産した
タクもお父さんになった
同い年で、色々と悩みを相談し合ったタクも
もう父親
背負っている責任感や親としての覚悟もあるせいか
自分よりもタクが大人に感じた
秋
店に良く来る常連のお客様から声をかけられた
『恋人はいますか？』
飲食店を経営しているらしく
そこは私でも知っている有名なお店だった
いつもカウンターに座ってブレンドを注文する
店の従業員とお喋りをしたり
お店のサービス券をくれたり
とても気さくで話しやすい人
私よりも、７つ年上の大人の男性
「好きな人がいるんです」
『片想い、ですか？』
「…はい。でも、幸せなんです。私」
『幸せ？』
「彼を好きな自分が、好きなんです」
『店長がいつも笑顔が美しいのは、恋をしていたからなんですね』
「そ、そんな事を言われたのは…初めてです」
『あはは(笑)
店長は片思いをしているけれど、店長に片思いしている男も
きっと沢山いるかもしれませんね』
「えっ？」
『あはは(笑)コーヒーお替りください』
「は、はい」
・
そして…冬
彼が入隊して２１ヶ月が経った
長いようで、あっという間に過ぎた２１ヶ月
今年もあともう少しで終わろうとしていた頃
彼は軍を除隊した
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裕(プロフ) - やっとですが(^^;かき終えることが出来ました。待っていてくれた皆様、ありがとうございました。 (2015年5月7日 2時) (
レス) id: 10763d45a9 (このIDを非表示/違反報告)
ジヘ(プロフ) - はじめまして。一気に読んじゃいました。続きも気になるので是非パスワード教えてください。よろしくお願いします。 (2015年5月5日 2時) (レス) id: 63f122171b (このIDを非表示/違反報告)
裕(プロフ) - 皆様へ。たくさんのメッセージありがとうございました。パスですが、書き終えてから公開しようと思っています。我が儘をお許しください。なるべく早く書けるように頑張ります。ごめんなさい。 (2015年5月4日 2時) (レス) id: 7b66b690be (このIDを非表示/違反報告)
n_opoue(プロフ) - はじめまして。ずっと裕さんの作品を読んでいます。この作品も大好きです。続きを楽しみにしています。パスワード、ぜひ教えていただけませんか？よろしくお願いします。 (2015年5月3日 23時) (レス) id: 0b78b173ea (このIDを非表示/違反報告)
ミサ(プロフ) - こんにちは！パスワードが必要なので続きを読むのを諦めましたが我慢ができませんでした！宜しくお願いします！ (2015年5月3日 18時) (レス) id: 4a8dab7ee9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：裕
| 作成日時：2015年3月23日 11時
