クルベキトキ ページ33
「・・・・・えーっ！？」
「なんだよ…今気づいた？」
「・・・。」
私はてっきり今日もいつもの仲間も一緒だと思って…
何の心の準備もなくここへ来てしまった
どうしよう…
一気に緊張が私を襲う
「早く座れ」
「は…はい」
「っは(笑)」
引きつった私の顔を見て、彼は笑った
かちかちの私をそのままに
彼は一通り料理を注文すると
先に来たお酒のグラスを持って『乾杯』をした
「なぁ〜に緊張してんだよ〜」
「だっ…だって…その…っ」
「いつもは『好きだ〜好きだ〜』って俺に言うくせに」
「そんなにっ!…適当に言ってませんけど…」
「あっは(笑)緊張しないで、いつものAでいろよ」
「…はい」
「うん(笑)」
いつものキム・ジェジュンに
いつもとは違う、私
このおかしなツーショットが、どうしたって緊張を誘う
「お前さぁ〜、タクじゃなくて
女友達っているの？」
「一応、居ますけど」
「ふぅ〜ん」
「買い物行ったり、お酒を飲みに行ったり」
「彼氏の話ししたり？」
「まぁ…友達の彼氏の話は良くします」
「Aの話は？」
「だって…私は彼氏いないですもん」
「なんで作んないの？」
「それはっ!…」
あなたが好きだからに決まってるでしょ
なんて…この状況では言えない
言いかけた言葉を飲み込んだ
「私を好きになってくれる人なんていないからですーっ!」
半ばヤケになりながら答えた言葉に
彼は少し言葉を選ぶように視線を下げた
「A」
「はい」
「３月３１日」
「…はい？」
「俺、入隊する」
「えっ…」
突然私に告げた彼の言葉に
そのまま何も返事をすることなく、私は固まった
「多分…これからこうやってAと二人で話をする機会もないだろうから
今日は誘った」
「っ…」
「Aと初めて会ったのは…もう５年前？」
「っ…はい」
「Aには、いつも元気をもらってるような気がするよ」
「…っ」
「ありがとな。ずっと”好きだ”って言ってくれて。
Aの”好きだ”は、いつも俺の自信になってた気がする」
「っ…」
「前に彼女と別れた時『私が居ますから』って言ってくれたこと
嬉しかったよ。
これから俺、ずっと一人じゃないんだって思った(笑)
ありがとう」
「…ジェジュンさん」
彼の入隊
来るべき時が来た
今日この時間は、彼からの入隊前の最後のプレゼントなんだと
私はその時理解した
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 715人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「東方神起」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
裕(プロフ) - やっとですが(^^;かき終えることが出来ました。待っていてくれた皆様、ありがとうございました。 (2015年5月7日 2時) (
レス) id: 10763d45a9 (このIDを非表示/違反報告)
ジヘ(プロフ) - はじめまして。一気に読んじゃいました。続きも気になるので是非パスワード教えてください。よろしくお願いします。 (2015年5月5日 2時) (レス) id: 63f122171b (このIDを非表示/違反報告)
裕(プロフ) - 皆様へ。たくさんのメッセージありがとうございました。パスですが、書き終えてから公開しようと思っています。我が儘をお許しください。なるべく早く書けるように頑張ります。ごめんなさい。 (2015年5月4日 2時) (レス) id: 7b66b690be (このIDを非表示/違反報告)
n_opoue(プロフ) - はじめまして。ずっと裕さんの作品を読んでいます。この作品も大好きです。続きを楽しみにしています。パスワード、ぜひ教えていただけませんか？よろしくお願いします。 (2015年5月3日 23時) (レス) id: 0b78b173ea (このIDを非表示/違反報告)
ミサ(プロフ) - こんにちは！パスワードが必要なので続きを読むのを諦めましたが我慢ができませんでした！宜しくお願いします！ (2015年5月3日 18時) (レス) id: 4a8dab7ee9 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：裕
| 作成日時：2015年3月23日 11時
