ラブレターの行方 2

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『寝ても覚めても北山くんの事を
考えてしまうこの気持ちはなに？！』



「それは恋〜♪」



教室で机に顔を伏せたまま
裕子に聞いてみたら



楽しそうに「恋♪」という返事が返ってきた



『でも私、今まで北山くんに友達以上の
感情を持ったことないんだよ？
急におかしくない？』



「おかしくないよ」



『なんで？意味わかんない』



「恋は急に落ちるものなのです！
理由なんて必要ないの！
認めたくないのはわからなくもないけど
別に北山くんを好きになってもよくない？」



『認めたくない訳じゃないけど
急に好きになる事ある？
北川くんがダメなら北山くんって
私、最低じゃない？』



「なんでそういう考え方しかできないかなぁ？
素直に認めた方が楽じゃない？」



『だから認めたくない訳じゃないって
自分の気持ちが理解できないの！
わかるなら説明してよ！！』



「ラブレターが間違って違う人に届きました
間違いだと説明できずにごまかすため
友達から始めましょうと毎日LINEしたり
サッカーの試合を見に行きました
予想に反して話しやすく趣味も合い
楽しい日々を送りました
でも間違いだと伝えられずにバレてしまい
相手を傷つけてしまって罪悪感をいだき
本当に好きな人に好きと伝えられないまま
デートをしたら思っていたほど楽しくなくて
逆に間違えてラブレターが渡ってしまった人の
良さやどれだけ自分を思ってくれていたかに
気づきました
さらに可愛い女の子と歩いてるところを
見てしまいショックを受けてる自分に
初めて気づきました
今さら気づいても遅いしどうすることも
できないから気持ちを認めたくなくて
うだうだしてるという状況です！！」



『……………。』



その通り過ぎて言い返せない



「何か言うことはありますか？」



『ありません。仰る通りです…………』



本当に今さらだけど



私は北山くんを好きになってしまったみたいだ

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