僕の彼女になってください 2

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『信じられない』



「今日が告別式だったの
昨日のお通夜は仕事で出れなくて
今日朝一番で東京にきたの」



『嘘…………』



本当にミツにはもう会えないんだ



涙が溢れてきた



「泣かないでよ。私も泣くの我慢してたのに」



お姉ちゃんも泣き出した



『お姉ちゃんお願い
お姉ちゃんが知ってるミツの事
全部教えて』



お姉ちゃんは夜中までミツの事を話してくれた



強い子だったって



治療は辛いし点滴は毎日だから
針は刺しっぱなし



ある程度で針の位置を変えなきゃ
いけないから腕はアザだらけだったらしい



それでも治療を頑張っていたと



それと覚えてないけど友達を断った後に
先生の妹が見たい！とねだられて
写真やプリクラを見せた事があるらしい



『勝手に見せないでよ』



「だって見たいっていうしさ
それが病気と闘う活力になれば良いかと思って
その時は学校に通えなくて治療とかも
したくないって反抗してた時だったから」



『プリクラ見てなんて言ってた？』



「可愛いって！プリクラって光当たるし
可愛く見えるもんだからね」



『ちょっと！』



「冗談だって！その後もAの事
知りたいっていうからAの好きな事とか
学校での出来事とか面白エピソードとか
勝手に教えてた」



お姉ちゃんは懐かしそうな顔で



「中学から高校卒業まで私の知ってる
Aの事、ほぼ毎日話したし写真も
見せていたから私と同じくらい
Aの事知ってたよ」



『そうなんだ』



「勝手にAの事教えててごめんね
でも間違いなくミツヒロくんの楽しみだったから
話したことなくても色々知ってるから
友達みたいに思ってたのかもね」



だから私に仕事を依頼したの？



「どういういきさつでこのプリクラに
たどり着いたかはわかんないけど
夢叶ったんだね」



『夢？』



「外に出れないからさ色々夢があってね
原宿で服買うとか友達とプリクラ撮るとか
カラオケ行くとか
私たちが普通にできる事全てが
ミツヒロくんにとって夢だったんだよ」

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