僕の彼女になってください 2

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『私…………指名の仕事？』



「そう。誰でも良かった訳じゃないの
嘘でもいいからAと付き合いたかった
ってことなの」



『なんで？なんで私なの？』



思い当たる事なんて一つもない



私は絶世の美女でもないし
近所で有名なミス○○とかいう訳でもない



本当に一般的なスタイルと顔だから



「なんでかはわからないけど………
Aが覚えてないだけで
本当は知り合いなんじゃないの？
ほら、よくある小さい時に結婚の約束したとか
幼馴染みで転校していったとか」



『そんな人…………いないよ
記憶力はいい方だけど』



どんなに思い出しても早川とかミツヒロとか
名前に覚えはない



離島に旅行に行ったこともない



『私指名の仕事はどこから依頼されたの？』



「依頼主は早川病院の人なのかな？
お父さんの取引先の人だって
お父さんは医療メーカーで働いてて
早川病院に営業に行ってるから」



『早川病院…………』



「Aを指名するくらいだから
私がAと仲が良いことも調べたのか
知ってたみたい。さらにお父さんが
営業担当だからそこで私からAに
仕事を依頼してくれって頼まれたの」



私の事は調べられているみたいだ



「さすがに私も1回断ったよ
怪しい感じがして…………
でも1回誘って断られたらそれまででいい
しつこくしなくていいっていうし
早川病院なんて超有名で絶対変なこと
しなそうじゃん！しかも彼氏役は
早川病院の息子だっていうし
もし本当にお互い好きになったら
玉の輿じゃん！だから伝えるだけって
約束で仕事の紹介したの」



『そうなんだ』



「なんか……ごめんね」



『大丈夫』



「Aを指名してる事は絶対に
知られたくないって言ってたよ
それと………依頼して来た人の名前は
なんだっけ？背が高くて細身で
スーツが超似合ってる………」



『後藤さん？』



「そうそう！後藤さん」



後藤さんに聞けばきっと全てがわかる



私を指名した理由も



仕事が急に終了した理由も

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