雨と私と捨て猫と 2

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「マジで〜！キスー！？」



『ちょっと声、大きすぎ』



大興奮の沙織と恥ずかしくて布団にもぐる私



今日は沙織の家にお泊まり会



お泊まり会という名の悩み相談



一人では抱えきれなくて
私より少しだけ経験豊富な沙織に助けを求めた



とにかく一から十までリアルに報告



「話聞いてる限り両想いに聞こえるんだけど」



『どこが？』



「だって〜おばあさんと仲良しだからって
なんとも思ってない女が月に2回も
ご飯食べに来たら嫌じゃない？
どう考えても歓迎してるじゃん」



『そうかなぁ』



「そうだよ。彼女もいなそうだしね」



『………………』



「もっと不良っぽい人かと思ってたけど
優しくてカッコいいよね
どんどん好感度も上がるわ」



『男の人って好きじゃないのに
キスとかできるかな？』



「それはできると思う。キス以上もね
むしろよくキスで終わったと思うわ」



『そうなの？』



「そうだよ。お兄ちゃんが男はタイプじゃなくても
そういう事は平気で出来るから気を付けろって
中学ん時からすごい言われてた」



『お兄ちゃん沙織の事、大好きだからね』



「ちょっとシスコン過ぎるけどね
Aは危機感が足りないかもね
いくら早川先輩が好きでも付き合う前に
えっ ちはしたくないでしょ？」



『うん…………』



危機感が足りない…………



あの時……ミツさんも言ってた



「まぁ付き合う前にキスはしちゃったけど
早川先輩が理性のある人で良かったね
まぁそういう人だから好きになったんだと
思うけど男性に対して無防備過ぎるのは
良くないと思うよ
男の人には力では勝てないよ」



『気をつける………』



男の人には力では勝てないって
そんな事はあの事件で痛いほどわかってたはずなのに



確かに私は危機感が足りなすぎる



「ていうか、もう告白しちゃいなよ
中途半端な関係は嫌でしょ
絶対付き合えると思うけど
長引かせてこじらせても嫌だしね」



『うん』



「お似合いだと思うよ！家族公認だしね」



『次に会う時に告白する！』



「よし、頑張れ〜！」



ちゃんとミツさんに想いを伝えたい



私は人生で初めて告白の決意をした

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