最後の恋だと思ってた

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「お待たせいたしました」


店員さんが持ってきてくれた
うどんを一口食べると


『美味しい！！』


思わず声が弾む


「良かったです。気に入ってもらえて
俺が食べた中で一番美味いと思った
うどんです」


『こんなに美味しいうどん初めてかも
しかも半熟たまごの天ぷらなんて
食べた事なかったからすごい革命的』


うどん談義をしながら
あっという間に完食してしまった


『本当にすっごく美味しかったです
素敵なお店を教えてくれてありがとう
ございます』


「いえいえ。美味しそうに食べてる姿
見れて嬉しいです」


そう言うとそのままお会計までしてくれた


『私のは自分で払います』


「奢るって言ったじゃないですか
ご馳走させて下さい」


『ありがとうございます……
すみません』


お店を出たらあの激しかった雨はやんでいた


ちゃんと家の前まで送ってくれて


「ご飯付き合ってくれてありがとう
ございました。おやすみなさい」


『こちらこそありがとうございました
おやすみなさい』


北山くんの車が見えなくなるまで見送って
家に入り自分の部屋のベッドに寝転んだ


私は北山くんに甘えすぎている
そう思った


やっぱり良くないよね………
ずるい事はよくわかっている


北山くんが私の事が好きならば
一緒にご飯食べたり送ってもらったり
してもらうべきではない


でも一緒にいると楽しくて………
自分を気にかけてくれている優しさに
今は素直に甘えたい………


そうじゃないと私………
京介の事まだ忘れなくて
壊れてしまいそうだから

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