10 ページ10
夫から、
カフェの経営がうまくいかず、閉店になったと聞かされた。
｢オレが悪いのかよ！｣
何も言ってないのに、お酒を浴びるように呑んでは、暴れる事がふえた。
彼自身、どうしていいのか分からなくなっているんだろう。
今夜も、夫は不在。
女の人のところにでも行ってるんだろう。
彼にとって、もはや私は癒してあげることも出来ないお荷物になっているのだろうか。
妻なんだから、私がしっかりして、支えてあげなければいけないんだけど、まともに話も出来ない。
私も、正直、どうしたらいいのか、分からない……
寝ていると、ドアを叩く音。
｢開けろよ、コラァ｣
慌てて、ドアを開けたのに、中に入ってきた瞬間、足で蹴られた。
｢亭主をしめだすなんて、どーいうことだよ！｣
閉め出してなんていないのに。
｢なんとか言えよ！｣
髪の毛を掴んで、頬を叩かれた。
あぁ、見えるところはやめてほしい。
殴りかかってくるのを必死に腕でカバーする。
｢なんだよ、その目は！ 稼ぎがない亭主が恥ずかしいのか？｣
押し倒されて、首に噛みつかれた。
｢やめて……｣
これ以上は耐えられない。
酔っ払ってふらふらな夫の隙をついて、
倒された頭の上にあった掃除機を思いきり投げつけ、
携帯電話だけを持つと、急いで家を飛び出した。
人もほとんどいない寝静まった街を
走って走って……また走って走って……
自分がとこに向かって走っているのかも分からない。
分かる事は、あの人から逃げなくちゃならないってこと。
だいぶ走り、路地の間の隙間に入り込んで、息をととのえる。
今、何時だろう……
携帯の表示はもうすぐ夜中の3時。
とりあえず怖くて逃げたから、薄着で寒い。
しかも、靴を履く暇もなく、裸足。
足の裏から血も出てる……痛い。
親も親戚もいないソウル。
時間も時間だし、友人のジアも寝ているよね。
頼れる人もいない。
そこで思い出す、ミン・ユンギ君……
｢何かあれば電話して｣って言ってくれてたけど……さすがに…かな？
でも、彼ならこの時間は起きてるかな。
3回だけコールしてみよう……
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 922人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
みんと(プロフ) - ぱせりサマ、ありがとうございます♡日本語教師、すごいですね。いつかユンギ達の先生になって欲しいな笑 (2023年4月22日 7時) (
レス) id: 09c93d3c8c (このIDを非表示/違反報告)
ぱせり(プロフ) - 初めまして🙇⤵︎小説とても面白いです✨️✨私は実際に日本語教師をやっているので、更に面白いです❣️「たら、ても」最近授業で教えたので、親近感がわきました🤭 (2023年3月19日 14時) (レス) @page42 id: 02efd1a59b (このIDを非表示/違反報告)
みんと(プロフ) - はるかサマ、ありがとうございます！たっぷり甘さを味わってください♡ (2023年2月25日 20時) (レス) @page45 id: c1eb0ff0ef (このIDを非表示/違反報告)
はるか(プロフ) - 甘い！甘すぎる！ユンギが甘すぎる！最高すぎる！ (2023年2月24日 22時) (レス) id: 0a91804001 (このIDを非表示/違反報告)
みんと(プロフ) - Suzuさま、ありがとうございます♡今日も直帰お願いします笑笑 (2023年2月21日 19時) (レス) @page22 id: c1eb0ff0ef (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：みんと
| 作成日時：2023年2月17日 21時
