にほんごのせんせい。【YG】(完結)

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スケジュールが忙しくて、2週間ぶりの日本語のレッスン。



少し甘くなった先生をいい事に寝かせてもらう。






｢はい、さようなら。
みなさん、帰っていいです。

ミン・ユンギ……残りなさい｣



またかよ……




「センセ、オレも残りたい！！」

「センセー、今日も美人でしたぁー」

「他の勉強もしましょーよぉ」

「カトク、おしえてよ」




うるさいメンバーを、はいはい、うるさい、早く帰りなさい……なんて、適当に追い払う先生。



こんなイケメンな奴らを、こんなにも邪険に扱えるって、
マジで、俺たちに興味ねぇんだな。




メンバーがブーブー言いながらも、出ていくと2人きり。



説教でも始まんのかな……


練習生の頃は、オレたちも、よくボロクソに怒られたりしたっけな……


近頃じゃ、こうやって、怒られる事もないなぁ……


ある意味、新鮮だわ。







「はい、ミン君、お待たせ。少しは休めた？」






それなのに、予想と反して、またもや、怒ってこねぇ。

フッ、諦められたのかな……




って、オレは怒られたかったのかよ。




「怒んねぇの？」





オレの質問に笑う先生。








｢ふふふっ、怒ったら、勉強してくれるの？


ミン君は、曲作ったり、忙しいんでしょ。

あなた、要領良さそうだから、ポイントしぼって、覚えていけばいいんじゃない？

せっかくグループだもんね、曰本語担当は、別の子でもいいんじゃない？ 助け合っていけば。


でも、たまには、勉強してね。

ここが、今日やったところだから、一応、復習しておいて｣






プリントを指さした右手の甲にアザがある。







｢またコケた？｣


オレの質問にサッと手を引っこめる。





｢じゃ、帰っていいわよ｣





無視かよ。


先生の手を取り、腕をめくる。ほらやっぱり。




……アザがいっぱい。







｢なにすんのよ、ミン君！｣


｢携帯番号言って｣


｢なんで？｣


｢いいから、教えてよ。日本語の復習……分からないと出来ねぇじゃん｣







強引に聞きだし、発信して、机の上にある先生の携帯が震えたのを確認して言う。





｢オレの番号。何か助けることあれば電話して。


じゃ、おつかれ｣







なんだか気恥しい気もするから、逃げるように教室を飛び出す。





「こらっ、帰る時はさようならか、失礼しますでしょー！！｣





って先生が、デカい声で叫んでいるのを無視して帰った。

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