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は？
思わず、立ち上がって、ドアのところまで行き、腕を掴んで、廊下につれだす。
｢どうした？うまく渡せなかった？｣
｢うん…受付で、上手に話せなかったみたい…
でも、ちゃんと、ユンギさんに言われたように言って、
パクマネージャーさんを呼んでもらおうとしたら、
ミーティング中で出れないから、直接7階のこの部屋に行けって言われたの。
分からないって言ったけど、行けば分かりますよって。
迷って、ドキドキして、遅くなっちゃった…ごめんね｣
うつむきながら、ボソボソ話すAの頭をなでてやる。
｢そっか、不安だっただろ。よく頑張ったな。｣
｢は？なに？どーいうこと？｣
後ろから声がする。
振り向かなくても分かる、テヒョンの興奮した声。
｢誰？Hi！こんにちは〜、誰ですか〜？｣
ジミン、だまれ。
｢まぁ、せっかくだから、中に入ってもらいなよ｣
ジンヒョン、見せ物じゃありません。
全てを無視し、Aに語り掛ける。
｢家の住所は分かるな。
受付で、タクシーを1台よんでもらって、住所を運転手に言って。
支払いはさっきとおなじようにカードですればいい。
家に無事に着いたら、カトクして。分かったな。｣
エレベーターまで送ってやる。
｢届けてくれて、助かった。ありがとう。
お礼にケーキ買って帰ってやるから……飯作って待ってて。｣
エレベーターに乗り込み、閉まるまで見守り、Uターン。
振り返ると、奴らがいた。
質問攻め。
ミーティングが進まねぇじゃん。
口を揃えて男たちがいう。
｢かわいい♡｣
やっぱり、アイツはかわいいのか。
出会った時は痩せて顎もとんがって、ヨレったTシャツに上着をはおり、着古したパンツを履いてて、目にも生気がなかった。
お世辞にもかわいいという雰囲気ではなかったな…
でも、今は少しふっくらした健康的な頬を手に入れた
メイクも日々上手になって、スカートを嫌がってたくせに、今日みたいにたまに履く。
スカートから出ている足は真っ白で細い。
オレが大邱から出てきて、標準語を話せるように頑張ってニュースキャスターの真似をしたもんだが、そのやり方で、あいつにも綺麗な言葉を話すように心がけさせた。
ヨレヨレのパンツを履いて、足を広げてしゃがんでいた当時のアイツはもう消えた。
やっぱり……誰がみても、かわいいんじゃん。
どこかの変な狼野郎に襲われねぇか、心配になってきたわ。
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作者名：みんと
| 作成日時：2022年9月9日 17時
