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疲れたんだ
結局、どこにも私の居場所なんてない。
どうせ韓国に来たんだもん、
みんなが憧れる江南とやらを見ておこうかなって。
江南……たいしたことないじゃん
別に欲しいものもないし、私には興味もないものばかり。
オシャレに着飾って、笑顔で歩いてる男女の横を通りながら、
フラフラと歩いて行くうちに、公園に来た。
楽しそうにいちゃつくカップルたちがいる公園を歩いていると
大きな川が見えた。
あ、これが漢江か。
とりあえず、居心地のよさそうな大きな木にもたれて立つ。
大きな橋があり、忙しそうに車が行き交っているのがみえる。
対岸には、綺麗な夜景がひろがっている。
幸せで裕福な人間たちが灯すたくさんの光。
私とは大違い。
私は何の光も放たない。
フッ……
自傷気味に笑う
なんで生きてるんだろう
何のために生きてきたんだろう
もう、いいよね
ゆっくりゆっくり、漢江に近づく
あと一歩のところで、立ち止まる。
夜の真っ黒な水面をみつめる。
この中に、天国があるとは思えない……
あ、そっか、
私みたいな人間には、天国は用意されてないよな。
この真っ黒な水みたいな地獄へ行くのかな。
あの世に行っても結局、苦しむんだろうか……
｢ラクになりてぇの？｣
その時、後ろから声がした
｢ラクになれるならね｣
思わず、後ろも見ずに答える
｢なれねぇよ｣
｢うん、知ってる。
私みたいなのは、どちらにせよ、ラクになんてなれない。
安心して。アンタの前でやんないよ。
ん……そもそも、カスな私には死ぬ勇気さえないから｣
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作者名：みんと
| 作成日時：2022年9月9日 17時
