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びっくりした…
「あ、あのぉ……起こしてしまってすみません…」
「帰ったんじゃなかったのか?
……また、忘れ物?」
「いえ……さっき…なんだか、おつらそうだったので
風邪かなって
お薬、もってきました」
私の手首を掴んだまま、何も言わず、机の上の袋をみつめる
そして、ユンギさんの手は
ゆっくりと掴んだ手首から、手のひらに移動して
自然と恋人つなぎとなった
あ……
「悪かった……」
避けてた昔の話……
「うん……
ほんとに悪かったよ、ユンギさん…」
「だな……」
悪いのはユンギさんなのに
それなのに、ユンギさんも苦しんだのかな
ずっと、私に謝りたかったんだろうな
ずっと苦しかったのかなって
なんだか、胸が痛くなる……
ユンギさんだけが悪いんじゃないのにね
弱かった私のせいでもあるんだもん
ユンギさんは、立ち上がって
後ろから私を抱きしめると
「A……ほんと、ごめんな」
って。
ずるいな、ユンギさん……
体調が悪くて弱ってるからって…
こんなことされて、責められるワケないよ
純粋にユンギさんだけを愛していた頃の私に…
すぐに戻りそうになる
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作者名:みんと | 作成日時:2024年3月23日 8時