【15】 ページ16
オレとAが初めて会ったのは、SAMヒョンの作業室。
あるとき、ヒョンのところにいつものように行くと、パソコンの前で座っている女の後ろ姿がみえた。
最近、SAMヒョンが、
「オモシロイ曲かくガキが日本から来たんだよ、お前にも会わせたいな」
と言っていた女かもしれないなと思っていたら、急に振り返り、
ヘッドホンを外して両手をあげながら、
「SAM! You are amazing !」
と、天使のような笑顔で言った。オレをみて、
「Wow…sorry」
って英語から韓国語に言い換えて謝ってきた。
正直、オレはこの瞬間にアイツに堕ちた。もともと対人恐怖症を持つオレが、一目惚れなんて絶対にありえねぇと思っていたのに、人間なんて、ほんと、訳の分からない生き物だ。
それから、何度か会ううちに、益々惹かれ、会えない時はAを想って曲も作った。それを聴かせてやると、
「ステキ」
となんともいえねぇ可愛い顔をするものだから、気づいたときには、
「オレの女になれ」
と口から言葉がこぼれた。
付き合ってからは、かわいくなる一方で…
オレも男な訳で、もっともっとアイツを知りたくなるし、欲も出てくる。
欲のまま、押し倒したものの、まさかの処女で、大切なアイツに良い思い出を残してあげたいとか、自分にそんな思いやりが芽生えるなんて思ってもみなかった。
忙しくても、時間をみつけて会ったり、電話したり、本当にアイツの存在はオレにとって大事なもので、忙しく壊れてしまいそうな自分にエネルギーをくれた。
お互いのグループも順調に成長していく中、ある日、アイツの事務所の副社長というオッサンがわざわざ出向いてきた。
「今、両グループは上にのびているが、お前たちの交際が世間にバレたらどうなる?Vanillaと別れろ、さもないと、Vanillaを辞めさせ、13人の男グループにする。テレビも出れないようにしてやる。それから、ウチの事務所がお前の小さな事務所を買収する。Vanillaはウチの大事な商品なんだけどな。本気だ、別れろ。」
はじめは無視続けたが、何度もしつこく連絡をよこすこのオッサン…
Aのためにも、グループのみんなのためにも、やはり、別れるしかないのかと考えるようになった。
638人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「BTS」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
みんと(プロフ) - ユウ様、ありがとうございます❤︎ (2022年7月21日 20時) (レス) id: 99f878486c (このIDを非表示/違反報告)
ユウ(プロフ) - 完結お疲れ様でした。続編楽しみに待っています! (2022年7月19日 19時) (レス) @page48 id: 78115a07d8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:みんと | 作成日時:2022年7月9日 12時