おおかみとあかずきん (ページ35)

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３４話ページ35

A『こーがくんありがと！たった２日相手にされなかっただけで、凹むなんて初めてだったから怖かったけど、こーがくんがいればなんとか頑張れそうだよ!!』

大神『んな恥ずいこと言うなよ。』

ちょっと元気になったようで、安心した。

次の日。

めげずに積極的に話しかけたAは少しずつだけどまた友達の輪に戻れていたような気がした。

Aを無視しようと計画を企てていたヤツらとは縁を切ったようで、いつも１人でいた暗い女子と仲が良くなっていた。

先生『今年の学芸会では〝赤ずきんちゃん〟をやります！』

張り切っている様子の女の担任。

女子達はもうちょっとラブロマンス的なものをやりたかったと騒いでいた。

男子側からすれば特に楽できるもんだったらなんでもいいって感じ。

やりたい役に手を挙げて立候補する。数人被ったら、ステージ上で声量で配役を決めていった。

俺はもちろんおおかみ役。

Aは赤ずきんちゃんの役をやることになった。

登場人物と、クラスメートの人数が合わないために喋る木や鳥、花なんかも導入された。

A『ねぇこーがくん、ここすっごく気になるんだけどさ、おばあさんは風邪で寝込んでるでしょ？お見舞いにケーキを持っていくのはいいと思うの。けどさなんでぶどう酒なんだろうね。』

大神『そーゆーのは気にしたら負けなんだよ！』

さっきからこの調子で練習が全くできない。

只でさえ、他の人よりセリフが多くて覚えなきゃいけないのに、俺の家まで来てやることなのか、、、。

A『普通はさ、寝ててもお腹ハサミで切られたら起きるよね？』

大神『だぁぁあ！うるせっ！さっさと練習やるぞ！』