おおかみとあかずきん (ページ3)

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２話ページ3

高校２年生の春。無事進級できた私は1人で通学路を歩いていた。

本当は幼なじみと行きたかったけど、学校が違う。

大神「テメ〜、何してんだよ。」

A「あ、こーがくん！」

この人が私の幼なじみの大神晃牙くん。あのかの有名な夢ノ咲学院に通う２年生。

私も夢ノ咲学院に通いたかったけど、学力的に普通科は無理だった。こーがくんが通っているのはアイドル科の方。普通科とアイドル科の間に交流はないらしく、通ったところで会えない。

大神「はぁ、、砂ついてんぞ。」

ため息をついて嫌な顔をするけど、やっていることと矛盾していて、道端に座って、花と虫を見ていた私を立たせてくれる。

A「見てみて！シロツメクサ！」

大神「ハイハイ。ほら一緒に行くんだろ。」

A「うん!」

さっき追い出したのはきっとただの照れ隠し。こーがくんは何かと優しい。

困ってる時は助けてくれるし、泣いてる時は泣き止むまで傍にいてくれる。

小、中とこーがくんにベッタリだった私は女子の友達が少なかった。けど今通う学校にはちゃんといる。

しかもアイドル科のファンの子だから、毎日こーがくんについて話したりしている。

こんなこと当の本人に言ったら怒られちゃうけど、、、

大神「じゃあな。」

A「あ、こーがくん。」

私の学校に着くと、彼は自分の学校まで歩いていく。

ここからだと30分はかかるのかな。

遅刻しないのかな。