恋 い 慕 う。 2 【Ryosuke.Y】

teach 79 ページ29

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正直、先生があんなふうになっているのを初めて見た。








この間倒れた時なんかとは、比べ物にならないくらいに弱っていた。









授業なんて集中できなくて、ずっと上の空だった。









山田「国語係、号令」







気づけば、大好きな山田先生のこの授業も終わっていた。









そしてまた辞書を持ち運び、準備室で少しだけ休憩していると、







山田「しばらく放課後は補習出来なくなった」



私の目を見ずに、俯き気味にそう言った。







山田「部活…が忙しくなってくるみたいで。
再来週の試合に向けて、強化練習って感じで。
けーとにもそう伝えておいてくんないかな、」







あまりにも急すぎた。


今日もまた、いつもみたいに先生を独り占めできる時間があると思ったのに…。






先生との接点が減るのが寂しくて、何を考えているのかわからない先生がどんどん離れちゃうのが怖くて、





気づいたら涙が伝ってきた。









その瞬間、ポスッと温かいものに体を包まれた。

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