JUMPの最年少とキンプリのお姉さん【Yuri.C】

＊ ページ23

よくよく見てると俺はあることに気づいた。



知念くんの視線が注がれていたのは、Aの耳。


いや、厳密に言うとイヤリングだ。



侑李「………開けたの？」



『へっ？な、何が？』



侑李「耳！ピアス開けたの？」



聞き返したAに苛立ったように知念くんが声を荒らげると、Aは驚いて肩を揺らした。


中島くんが止めようと口を動かそうとしたのと、Aが声を発したのは同時だった。


『あ、開けてないよ。イヤリング』


侑李「………あぁ、ほんとだ。なんだ、びっくりした」


何を納得したのか、そう言うと知念くんはAを離した。


Aは不満そうに少し俯いて、伺うように知念くんを見ている。


『もう、びっくりした……』


侑李「びっくりしたのはこっち。言いつけ破られたのかと思ったんですけど」



言いつけ……………？



『破らないよ。だって侑李怖いもん』



侑李「怖くないし。髪も染めてない？」



『染めてない！一度も染めてないよ。疑うんだったら平野やれんれんに聞いてみてよ』



侑李「疑ってないよ、別に」



なんかこの会話、身に覚えがあるぞ………？



廉を見ると同じことを考えていたのか、目が合った。


瞬間、思い出した。



髪を染めたりピアスを開けたりするのは、だめだと言われている、と言っていたA。



俺たちはてっきり親に言われているのかと思っていた。


が、さっきの会話からするとまさか。



紫耀＆廉「「知念くんやったん！？」」



侑李「えっ」


廉とハモってしまった。


名前を呼ばれた知念くんは驚いたように俺たちを見る。



『あぁ、そう。髪染めるなーピアス開けるなーって言ってくるの、侑李なの』



楽屋での会話を思い出したのか、苦笑いしてそう言うA。


JUMPのメンバーも初めて聞いたらしく、驚いたように知念くんを見ていた。


涼介「…………おま、独占欲強すぎだろ……………」



裕翔「知念こわー………」


侑李「はぁ？だって絶対似合わないし。Aはそのままが一番可愛いよ」



……………………ん？



『はいはーい、どーも』


侑李「何その棒読み」



Aは気づいてないっぽいが、廉やJUMPのみんな、そして俺は二人を凝視した。




かなりの爆弾発言を聞いたけど、何この反応したら駄目みたいな空気。


山田くんの言う通り、知念くんはかなり独占欲が強い、らしい？

のんちゃん→←＊ *紫耀side

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す