JUMPの最年少とキンプリのお姉さん【Yuri.C】

天邪鬼王子 *侑李side ページ12

つい数日前。


僕は昔親友だった子と再会を果たした。



いや、僕は今でも親友だと思ってるけど。


向こうは、どうだろう。



ついついいじめちゃうから、あの子は僕のこと嫌いかもしれない。



なんて思ってしまったのは、もう一人の親友のせい。



涼介「〜♪」



何故かスマホを見ながら上機嫌な涼介。


ニヤニヤしてるし、キモい←



侑李「ねぇ、涼介どうしたの」


涼介「ん？」


呼ぶと顔を上げた涼介の顔は、まだ緩んでいる。



侑李「なんか、機嫌いいから」


涼介「あぁ、いや？木野ちゃんとLINE交換したんだけど、ほんと木野ちゃんおもしろくて」



侑李「……………は？」



笑ってそう言った涼介に、僕は固まった。




侑李「……涼介、Aの連絡先知ってんの？」



涼介「え？…………もしかして知念、木野ちゃんの連絡先知らないの？」



侑李「いや聞いてるのこっちなんだけど」



涼介「俺はこの前会った時に流れで交換しただけだけど、」



涼介はえ？え？と、戸惑いを隠せない様子。




そう、涼介の言う通り、僕はAの連絡先を知らない。



だって昔は携帯なんて持ってなかったし、家に居る時以外はいつも一緒にいたから、連絡を取り合う必要なんてなかった。



なのにまさか、涼介に先を越されるなんて。



Aの友達は、僕だけだったくせに。



何か無性にイラついた。



侑李「涼介、Aの連絡先教えて」



涼介「俺はいいけど……。とりあえず木野ちゃんに聞いてみるわ」



そう言って涼介はスマホに視線を戻した。




涼介が文字を打ち込んでしばらくしたあと、涼介のスマホが音を立てた。



涼介「………あ、きた。えっ？」



驚いたような声を出して、スマホを凝視する涼介。


え、なに。



侑李「どうしたの」



涼介「………お前、ほんとに何かした？」



涼介はそれだけ言って、スマホの画面を僕に見せた。



メッセージは二つだけ表示されていた。




僕に連絡先を教えていいか聞いている涼介のメッセージの下に、Aからの短い一言。



木野ちゃんだめ





……………は？

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