『じゃんぷぱぱ』 【再連載中】

募る気持ち【Keito.O】 ページ31

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稟梨(りんり)・8yearsold・
花帆(かほ)・2yearsold・
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圭人「A、今日もお疲れ」


A「圭人もおつかれ」





子供たちが眠りについて、一日のなかでのわずかな時間。

ダブルベッドに余裕ができるほど
ぴったりと体を寄せあって過ごす。





A「今日ね、…」


圭人「えー、なにそれー」






なんてことない私の話を、
圭人はいつも笑って聞いてくれる。

すぐそばで聞こえる落ち着いた声のトーンと、
腕枕をしながら私の髪をすく圭人。





圭人「A」


A「ん？」


圭人「いつもありがとね」


A「圭人も、ありがとう」





こうやってお互いの気持ちを伝え合える夫婦、
どれくらいいるんだろう。

私はこういうとき、改めて圭人と結婚して
よかったな、って思えるんだ。





圭人「A、だいすきだよ」





その言葉とともに落とされたキスは、
とびきり甘かった。





圭人「…ねぇ、今日いい？」





数回のキスでは足りなくなったのか、
戸惑いつつも私の腰に腕を回してくる。



私は返事をする代わりに、
圭人の首に腕を回して唇を重ねた。

でも…





圭人「大丈夫？疲れてたら言ってね？」





ほら。

こうやっていつも私を気遣ってくれるところ。
欲のままになんか絶対に抱こうとしないところ。





A「…だいすき」


圭人「ふふっ、俺も」





やっぱりいくら年数を重ねたって、圭人へのすきの気持ちは
募っていくばかりなんだ。

この行き場をなくすくらいの気持ち。
いっぱい、キスにこめた。





END.

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