『じゃんぷぱぱ』 【再連載中】

ずっと一緒に【Keito.O】 ページ25

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稟梨(りんり)・8yearsold・
花帆(かほ)・2yearsold・
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なんとなくで久しぶりの外食をした帰り。

空には小さな星がたくさん出ていたから
このまま帰ってしまうのはもったいなくて、
小さなドライブをすることにした。





A「そういえば稟梨宿題終わったのー？」


稟梨「…終わったよ？」


A「嘘つくのやめなさい、帰ったらやりなさいねー」


圭人「もうママー、今くらいいいんじゃない？」


A「もうまたそうやってあまかやすでしょパパは」





そんな他愛もない会話を交わしているうちに、
車はどんどん都心から遠ざかっていく。

それから数分後。





圭人「はーい、着きました！」


稟梨「やった！」


花帆「やった！」





私たちが着いたのは、
私と圭人の思い出の場所だった。

ネオンの街が一望できるここは、
広い敷地内にベンチがおいてあるくらいで
回りには何もない殺風景な場所。

十年前、圭人にプロポーズされた言葉を
私は思い出していた。





圭人「ここはね、ママとパパの思い出の場所なんだよ」


稟梨「え！そーなの！？ママ」


A「ふふっ、そうだよ。ここで結婚してって言われちゃった」


稟梨「えぇー！英語で？何て言ったの？」


圭人「そこは秘密ー！はい、もうこの話はおーわーり」





それから帰路に付くと、
車の後部座席で同じ寝顔を見せる娘たち。

愛しい寝顔を助手席で確認しながら
圭人との会話を続けていた。





A「懐かしいね」


圭人「んー？」


A「あの頃。圭人が日本語まだまだな頃。

私たちかわいい恋愛してたなぁー」





私がくすっと笑みを漏らすと、
圭人も照れたように笑った。





圭人「A、」


A「なに？」


圭人「Let's be together forever」


A「…ふぉーえばーしかわかんなかった」





大事なときに英語になってしまうのは
圭人の癖みたいなもの。

私にはよく意味がわからなかったけれど
赤く染まった耳がその言葉の意味を
ほとんど表しているような気がして。





A「…いぇす」


圭人「え！意味わかったの！？」


A「わかんないよ」





また、同時に二人の笑みが漏れた。





END

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