『じゃんぷぱぱ』 【再連載中】

午後【Ryosuke.Y】 ページ11

・＜ショコラさんリク＞

心晴(こはる)・7yearsold・





我が家のパパにとって貴重な一日オフ。

たっぷり家族サービスをしてもらったあとの午後、
特に何をするでもなく、親子三人のんびりとしていた。





A「心晴ー、宿題終わっ...寝てるし、」





溜めていた週末分の宿題をやっているかと思えば、
ベッドにうつぶせになっている心晴。

その寝顔を見ていると怒る気が失せて、
娘への愛おしさがまた募った。





涼介「何、寝てたの？」


A「うん、疲れたんだねー」





涼介はゲームに夢中だったから、ソファに座って
今日買ったばかりのマニキュアを塗ってみることにした私。

ライトブルー。
夏っぽくて、梅雨の蒸し暑さを吹き飛ばしてくれそう。





涼介「あ、その色やっぱかわいーじゃん」





ふとゲームのBGMがやんだと思ったら、
涼介が隣に腰掛けて私の肩に顎をもたれさせる。





涼介「貸してみ。俺やったげる」


A「えー、いいよ。絶対へたくそだもん」





だってうちの旦那、家事もほとんどできるけど、
たまに不器用さがちらっと見えちゃうんだもん。

マニキュアなんて難易度が高すぎるに決まってる。





涼介「…あれ、むずか、しい」


A「ほら、だから言ったでしょー」





濃かったり薄かったり。
私の爪は塗りむらだらけ。

でも、涼介は塗り終わると満足したみたいで、
後ろから抱き着いてきた。





涼介「乾くまでこうしとくの」


A「やだー、くすぐったい」





最近ママ友の中で話題になっている"倦怠期"。

みんな夫の悪口を言っては盛り上がっているけど、
私はただ相づちを打つだけだった。

だって…





涼介「いい匂いすんね」





今でも新婚夫婦みたいに指を絡めたり、
首筋に鼻を押し付けてきたりしてくれるから。


今でも愛しさは募っていくばかりなんだよ。





涼介「んふふ、」


A「もう、やだぁ」





幸せな、午後。






END.

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