私立平成男子高校 Ⅲ (ページ7)

今日:8 hit、昨日:12 hit、合計:62,291 hit

#100. ページ7

.

八乙女先輩の言葉に賑やかな部屋は静まり、

一同先輩の方へ顔を向け、呼吸が一瞬止まり、

「「えぇえええっ！？！」」。

薮「ま、ま、まま、まじで？正気か？」

薮先輩、そんなに口大きく開けてたら顎取れますよ。

涼介「あの、ピュアで恋愛のれの字もしてない光くんが…？

へえ、八乙女先輩って疎いんだ。

いや、疎いな。この人は疎いわ。

髙木「俺が紹介した女の子、誰一人も興味を持たなかった光くんが！？！」

いや、おい。さすがですね。期待を裏切らない。

慧「あの童貞の光が…？」

光「うるせ！！それはお前もだろ！！！」

大貴「え～！可愛い？綺麗？可愛い？」

光「可愛い…かな」

裕翔「どんな子？どんな子？？」

光「えっとね、…」

照れ臭そうに後頭部をポリポリ掻きながら話す

八乙女先輩とそれを囲む彼ら。

どうやら男子でも恋バナって盛り上がるようだ。

そんなワイワイしてる彼らを置いて、つまらなさそうな顔してる人、約一名。

『先輩が好きになる人ってどんな人なんだろうな』

侑李「さあ。別に他人の色恋沙汰なんか興味ないよ」

『おお、冷めてる冷めてる』

侑李「…Aは？気になる人とかいんの？」

『他人の色恋沙汰には興味ないんじゃないの？』

侑李「………別にいいじゃん」

『別にいいけど。

俺、恋愛とか慣れてないんだよなー。

別に恋愛なんか無くても生きていけるっていうか』

侑李「そっちだって冷めてるじゃんか」

『ええ、これ冷めてるっていうの？厳しいなあ』

侑李「どんな人がタイプ…とかあるの？」

『優しい人かなあ』

侑李「……Aのバカ」

『は？なんで』

侑李「全然参考にならないもん、バカバカバーカ」

ばっ、と布団を頭から被り、そっぽを向いた彼。

なんだよー。なんで拗ねんだよ。

話し相手が居なくなったので前を向くと、

大貴「それで？それでっ！？」

光「スタイル良くて、もうとりあえず細すぎるの。華奢っていうか、…」

まだ続いてたようだ。

.