私立平成男子高校 Ⅲ (ページ3)

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#96. ページ3

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『侑李ありがと、手伝ってくれて』

侑李「Aの為ならお安い御用だよ」

結局、本来髙木先輩と一緒だった
客寄せ(所謂ナンパ行為)から抜け出してこちらを
最後まで手伝ってくれた侑李

正直なこというと、有岡と二人きりはちょっとだけ気まずい部分も感じていたから俺としては救世主のように感じた。

全部の部屋を何とか清掃し終え、無事お客様のチェックインの時間を守れた俺たちは、奈都さんが用意してくれたスタッフ専用の部屋で休憩をしていた

スタッフ専用といっても、実はあまり客室とそんな変わらなくて。…っていうか同じな気がする。

無料で綺麗なホテルに泊まりながらお小遣い稼げるって実は俺らお得なんじゃ……？

『とはいえ疲れたなあ…

有岡に至っては爆睡だし』

大貴「…ｽｰｽｰ… zZZ..」

大きい旅館だから部屋数も多く、
勿論清掃のおばちゃんもいたが、
旅館の半分くらいは俺たちでやったし、
暑さも合わせて、結構体力は奪われた

部屋から覗く海を見ながら肩を軽く揉んでいた時、

侑李「ねえねえ、A。いいもの見つけた」

キュポっと、可愛らしい音を出して
黒のマッキーペンを持った彼

あ、悪い顔してる。

...

..

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慧「それで薮風呂掃除したことないのか、
モップの使い方知らなくてさー」

宏太「いやあれは難しいモップだっただけだし」

慧「簡単なモップとか難しいモップとかないから」

裕翔「薮ちゃんは天然だねえ」

眉間にしわを寄せる薮先輩とけたけたと笑う慧先輩の掛け合いを、中島とほのぼの見ていた

仕事を終えてそれぞれの持ち場からちらほら帰ってきて、自分の部屋が用意されてるのにひとつの部屋に集まっちゃう俺たち

いや、仲良いかよ

スマホを弄ったり、横になったり、
奈都さんのご飯の呼び出しがかかるまで
各々の時間を過ごしていたら

(もちろん、みんな有岡の顔を見て
スマホでパシャパシャ写真撮ってた)

「ぬぁんじゃこりゃー！！！！！」

あ、起きたみたいです彼。

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