俺ら、家族だから。

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彩香side









彩香「私は今の病気で、遅刻を繰り返していて、保健室にも良く行っていた。」









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彩香「保健室の彩香って呼ばれるようになって、嫌だった。」








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彩香「夏になって、起立性調節障害の症状はひどくなって、欠席や保健室にいる時間が多くなった。」









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彩香「それで、ある日、トイレの前を通った時に聞いちゃったの。誰かが『彩香って絶対仮病使ってるよね。』って言って笑っているのを。」







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彩香「先生も、午前中に体育がある時、辛いのに……だらしないって……休ませてくれなかった。そんな私のだらしない姿を、周りの人は馬鹿にしてきた。」








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彩香「それで、怠けてるっていじめられて……『俺ら頑張ってるのにお前だけ楽するのおかしいだろって』言われて……私だって、頑張ってるのに。」









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彩香「家に帰ってもお母さんに……『何で病気なの！あんたなんて産まなきゃよかった。』って言われて……しかも、捨てられて。辛かった。」








涼介「彩香………………辛かったね。」








そう言って涼介君は私を抱きしめてくれた。







彩香「学校なんてっ…………行きたくないよ！…＞_＜…」









涼介「行かなくていいよ、そんな学校。」







彩香「ふぇ？」






涼介「行かなくていいんだよ。彩香。」








彩香「でも…」








涼介「彩香が辛い思いをするならそんなところ、行かなくていいんだよ。」






彩香「いいの？」








涼介「うん。」









少しだけ…………肩の荷が降りた。

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