WESTに密着取材中！

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雑誌の撮影は、順調に進んでいた。



私は、出版社の編集者やライター、メイクさんなどのスタッフ達と一緒に雑談をしながら、彼らの撮影の風景を見守っていた。
もともと、私自身も出版社勤務だったため、今日のスタッフさん達は顔見知り。



編集者「Aさん！聞きましたよ。今、WESTに密着中なんですね。」



ライター「すごいじゃないですか。ジャニーズと仕事できるなんて、成功すれば今後は一生食べてくのに苦労しないですよ！！」



メイク「あんなイケメンに囲まれて毎日24時間一緒に過ごすなんて、羨ましいぃぃ〜」


スタイリスト「それもWESTってみんな気さくでいい人らですもんねー。恋が始まっちゃったりとかしないですかね？！」


A「始まるわけがない！！」


みんな、「え〜〜」なんて言っちゃってるし。



恋が始まるわけもないし、始まってはいけないと思う。

これは仕事なのだから。




メイク「でもAさんも、もう結構長いこと彼氏いないでしょ？」


A「ちょ、うっ。」


スタイリスト「え。そうなの？！婚活とかはしてないんですか？？」


A「仕事が忙しくてそれどころじゃなくてさ〜」


ライター「じゃあ、結婚願望はあるんだ？？」


A「そりゃあ、まあ、一応ね…」


どんなタイプが好きなんですかー？？なんて。

同じくらいの年頃の女性が集まれば、そんな話になっていて。

どうやら今日のWESTの撮影テーマも「プロポーズ」らしく。


メンバー達はタキシードを着て、小さいな花束を持ちながら撮影をしている。


私たちはそんな彼らを見ながら、自分らの恋愛の話に花を咲かせていた…。



『え？！どういうこと？！』


『急いで他のモデルに連絡してー』


『他のモデルって言っても……なかなかつかまりませんよ！！こんな急には！』


スタジオ内がバタバタしている。

何事かと私たちもおしゃべりをやめ、あたふたしてしまう。



A「どうされたんですか…？」


スタッフ『花嫁役のモデルが、ドタキャンになっちゃって。』


A「ええええ」


ライター「どうします？！今回はWESTメンバーだけの撮影にしますか？」


スタイリスト「それはまずいでしょ！クライアントはウェディングドレスのデザイン事務所ですよ！」


編集者「花嫁不在はありえない！！」



どうする、どうする、とドタバタするスタジオ内。




スタイリスト「あ。」

メイク「あ。」



2人が私を見て、立ち止まった。

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