Tuesday 生物 ページ3
*
今日も来た。待っていた。
私は生物が全教科の中で一番大好き。
生き物の体の中とかどんな仕組みかなのかとかそういうのを学ぶのが結構好き。
────というより、大貴先生が好きなだけ。
ただそれだけ。私はイケナイ恋をしている。
先生を好きになるという漫画やドラマでしか
見たことのないあの感じ。
それを私は実際体験している。
でも、様子をうかがってみても大貴先生は
私のことを生徒だとしか思ってない。
だからこの日告白してみることにした。
大貴先生が来たら私はもう恋する乙女になる。
誰にも言えずにここまで来た。
────だから今日こそ!
<ピンポーン
来てしまった。緊張する...。
階段を降りずに下の玄関を覗く。
すると大貴先生は階段の方へ向かってきた。
私は素早く自分の部屋へ戻って教科書とノートを机に開く。
そして姿勢よく椅子に座る。
先生に変なところを見せないようにするために
毎週火曜日はこんな感じ。
<コンコンッ
ノック音が響く。
「はーい」
大貴「俺だよ。入るね。」
「どうぞ。」
────大貴先生今日もかっこいいな…///
「…せ、先生って彼女いますか〜?(苦笑)」
冗談っぽく聞いてみた。
すると、先生の声のトーンが変わって態度も変わる。
大貴「それって、Aがどうしたいって言う証拠?」
「え?」
大貴「俺にそんなこと聞いてどうすんの?」
大貴先生の顔が残り5cm程にまで近づく。
だけど、私は負けない。
告白するって決めたんだ。
「私、大貴先生のことが…すkっ…!!」
自分の気持ちを伝えようとした私の口を
大貴先生の唇が遮る。
「…っ!////」
唇が離れれば続けられるのは予想外の言葉。
大貴「俺だって…今まで我慢してたんだよ…」
「え…?///」
大貴「なんでAの成績はあがらないんだろう?
今度のテストで80点以上とらなかったら赤点ってことで
宿題を追加するから。覚えといてね〜?」
「え?!」
────なんだったの…さっきのは…。
大貴「じゃ、始めるか。」
気を取り直して勉強しましょう
みたいにいつもの笑顔で言われたけれど
大貴先生との時間が特別なのには変わりはなかった。
────どんな先生でも私は先生が好きだよ。
今日も始まった特別な家庭学習。
この先生に頼んでから
私の生物の成績が不思議と上がっていった。
*
9人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
伊野尾慧音@テスト勉強のため低浮上(プロフ) - この作品すごくおもしろいです!!これからも更新頑張ってください!! (2016年11月14日 15時) (携帯から) (レス) id: 7ac9bc2836 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:MÏαyα | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/miayahome1225/
作成日時:2016年11月12日 14時