ナイト05 ページ35
「…助ける？」
『あんたにしか出来ないことなんだ。』
私にしかできない。
その言葉に、私は打たれてしまった。
「…ねぇそれって」
「Aちゃん、ジャック！」
私の声を遮るように入ってきた第三の声。
「圭人くん！」
「どうしたの、こんな時間に。」
「ううん、単に散歩したくて。もうちょっとしたらちゃんと寝るよ。」
心配しないで、と私が言うと彼は少し困ったような顔をした。
「せっかくのハロウィンだけど、無理をするのは良くないよ？」
「うん……そう、だね。」
空笑いをする私の隣、圭人くんはジャックを持ち上げた。
「それじゃあ行くね。あんまりはしゃぎ過ぎは良くないよ？」
それだけを言い残して圭人くんはジャックを持ち、行ってしまった。
「わー、見ーちゃった！」
「えっ!?」
次から次へと現れるモンスターに私の思考回路はショート寸前。
「…いつから居たの？」
私の言葉に反応したのは黒猫族の二人。
伊野ちゃんと知念くん。
「猫は基本的に夜行性だからねー、って言ってもハロウィンは常に夜なんだけど。」
「二人とも、毎日ここに居るの？」
「いや、そんなことないよ。退屈だもん。カボチャばっかだし。」
辺りには不気味に笑いながら光っているカボチャがずらり。
しかしジャックと違うそれ。
何故なら彼らは話さないからだ。
「ねぇ、知念くん。」
「何？」
「ランタンは普通、話すの？」
「ううん、話さないよ。ジャックが特殊なだけ。」
「…ジャックって一体何者なの？」
「えーAちゃん知らないの？」
知念くんを遮るように出てきた伊野ちゃん。
「ジャック・オー・ランタンって聞いたことない？」
「それは知ってるよ。ハロウィンのカボチャでしょ？」
「じゃあジャック・オー・ランタンの話は知ってる？」
ジャック・オー・ランタンの話？
そもそもそれって何をするモンスター？
あれ、何だろう。
全く分からない。
「……。」
黙ったままの私を見て、伊野ちゃんは口角を上げた。
「特別に教えてあげよっか？」
「それはやめた方が良いんじゃない？伊野ちゃん。」
知念くんが制止するも、伊野ちゃんはもはや聞く耳を持たない。
「大丈夫だよ。Aちゃんが知ったところで誰も困らないって。」
知らないよ？
と呆れ口調の知念くんを差し置き、伊野ちゃんは口を開いた。
「今よりずーっと昔ね、ジャックっていう男の人が居たんだ。」
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春みかん(プロフ) - はい！！またお邪魔します(*’▽’) (2016年3月10日 22時) (
レス) id: fc4caac89c (このIDを非表示/違反報告)
天凪(プロフ) - 春みかんさん» ありがとうございます！大好きなんてお言葉、私にはもったいないです！更新頑張ります。またお時間がありましたらコメント欄にも遊びに来てくださいね！ (2016年3月9日 22時) (レス) id: a99f998358 (このIDを非表示/違反報告)
春みかん(プロフ) - この小説大好きです！！更新頑張ってください！ (2016年3月9日 22時) (レス) id: fc4caac89c (このIDを非表示/違反報告)
天凪(プロフ) - なる.さん» ありがとうございます！まだまだ至らない点も多いですが、最後までよろしくお願いします！ (2016年3月7日 7時) (レス) id: a99f998358 (このIDを非表示/違反報告)
なる.(プロフ) - この作品、すっごく面白いです、！更新頑張ってくださいさい。楽しみにしてます、！ (2016年3月7日 6時) (レス) id: 1c30441fc3 (このIDを非表示/違反報告)
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