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ファースト11 ページ20

「でも貰う寿命の量は調節できるよ。だから極端な話、1秒だけもらうっていうのも出来るし全部貰うのも出来る。」

「……。」

「そんな顔しないで。大丈夫だよ。」



圭人くんは私を心配そうな目で見つめた。


『雄也はともかく、大貴には気をつけた方がいいぞ。』



「……大貴…くん?」

「あぁ…うん、そうだね。ちょっと気をつけた方がいいかもね。」

「……何で?」



月明かりに照らされた圭人くんは、少し困ったように笑っていた。

「ちょっと、ルールに従順っていうのかな?極端なくらいにルールに忠実なわけ。」

『まぁモンスター相手には牙を剥くことはないだろ。』

「……どうだろ?分かったかな?」

「うん、ありがとう。」



不安そうな顔から一転して、明るい表情。
本当に素直で純粋な人だと改めて思った。


「それじゃあ時間ももう遅いし、そろそろ休んで?明日はもっと素敵なハロウィンを紹介するよ。」


おやすみ、と一言。
夜の世界だけど、時間は流れていて、寝る時間もあるみたいだ。


私は慣れないヒールのついた靴を脱ぎ、ベッドに横たわる。
やはり人間、リラックスすると睡魔が襲ってくる。


撮影だということをすっかり忘れるほど、世界に入り込んでいた私は、夢の世界に誘われる。



















「……ん。」
かなりの時間が経ったように思えた。
再び目を覚ました私は重大なことに気がつく。


……撮影じゃん!
悠長に寝ちゃってた…!


「……えっ!?」
私は驚いて窓の外を見つめた。
そう、時刻はまだ夜だった。


少し安心した。
撮影は夜のうちに撮ってしまうとなれば、朝が来てからでは手遅れだから。


けれど、疑問もあった。


私は一度眠ると余程のことがない限り、朝まで寝続けるタイプだ。
かなりリラックスしていたし、夜中で目が覚めるのはどうもおかしい。


時間感覚がズレてしまったのか。
最初はそれを疑った。
でもそれは簡単に打ち消された。


「……何で…。」


窓の外には月が輝いていた。
しかし、その月明かりはさっきまでと同じ場所に降り注いでいたのだった。

流石にこれはおかしい。


設定で時間を止めることは出来るけど、実際に時間を止めることは出来ない。



疑いたくなかった一つの真実を疑い始めた。


まさか、そんなこと…。



『魔法みたい!』

『だって俺、魔法使いだし。』


信じたくないけれど、本当の……?

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春みかん(プロフ) - はい!!またお邪魔します(*’▽’) (2016年3月10日 22時) (レス) id: fc4caac89c (このIDを非表示/違反報告)
天凪(プロフ) - 春みかんさん» ありがとうございます!大好きなんてお言葉、私にはもったいないです!更新頑張ります。またお時間がありましたらコメント欄にも遊びに来てくださいね! (2016年3月9日 22時) (レス) id: a99f998358 (このIDを非表示/違反報告)
春みかん(プロフ) - この小説大好きです!!更新頑張ってください! (2016年3月9日 22時) (レス) id: fc4caac89c (このIDを非表示/違反報告)
天凪(プロフ) - なる.さん» ありがとうございます!まだまだ至らない点も多いですが、最後までよろしくお願いします! (2016年3月7日 7時) (レス) id: a99f998358 (このIDを非表示/違反報告)
なる.(プロフ) - この作品、すっごく面白いです、!更新頑張ってくださいさい。楽しみにしてます、! (2016年3月7日 6時) (レス) id: 1c30441fc3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:天凪 | 作者ホームページ:http  
作成日時:2016年2月8日 23時

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