. インシデント ページ27
雄也サイド
言い聞かせてもすぐに鼻のチューブを気にして触ろうとするから、知念と片方ずつ手を握っていた。
そのうちウトウトしてきて胸元をトントンしてみると眠った圭人。
侑「寝たね。なんか子供寝かしつけてるみたいだったよ、雄也。笑」
「えっ、そう?普通にいつもやってるけどな、山田とか…」
なんて暫く知念と談笑していると、知念が山田に呼ばれて部屋の外に、俺も電話が掛かってきて部屋の隅でこそっと出た。
「ごめん、今病院だから後でかけ直すよ。うん、うん…」
この時、大ちゃんはカルテの入力を、薮くんもパソコンを開いて何やら真剣な顔をしていて…
皆が圭人から目を離したこの僅かな時間に、事は起こってしまった。
大「圭人っ、何してるの!」
大ちゃんの大きな声にハッとして振り返ると、圭人の手を掴んでいて、慌てて側に寄る。
あー…抜いちゃったか。
宏「俺、2人呼んでくる。」
俺が駆け寄るより前に薮くんは出ていった。
「有岡くんそのまま押さえてて。」
有岡くんに固定を任せて、途中まで抜けたチューブを戻していく。
圭「んー!!いやっ、やだ!泣」
片手で頭を支えてるけど、興奮ぎみの圭人は激しく顔を左右に揺らして、中々元に戻せない。
苦戦していると、薮くんと山田と知念が戻ってきた。
涼「ごめん遅れて。俺抑えるよ。」
侑「圭人、大丈夫だからね。」
宏「すぐ終わるから頑張ろうな。」
走ってきた3人は、それぞれ頭や肩、足を押さえてくれて、おかげで手元に集中出来る。
「痛いな、ちょっと我慢しててよー。」
チューブを進めると、ぽろぽろ涙を流す圭人に声を掛けながら戻していく。
圭「んっ、グズ、やだっ、いらないー!泣」
涼「大丈夫、大丈夫。大きい声出さないよ。」
大「もうちょっとだよ、頑張れ圭人。」
皆に押さえつけられても抵抗するのは、それだけの理由があるはず…
「はい、もう終わったからね。」
圭「やだっ、グズ、抜くの!泣」
おぉ…おっきな声。
さっきから叫ぶばっかりだな…
涼「何でそんなに嫌なの?頑張るって言わなかった?」
ちょっと厳しい言い方をする山田に内心ヒヤヒヤしながらも、俺もその答えは聞きたくて耳を傾けた。
圭「って、だって…グズ…太っちゃう…努力が足りないって、んっ、言われちゃうっ…ハァ、ハァ…泣」
そんなこと誰が言うんだろう…
そう思っていたら、だんだん圭人の呼吸が乱れていく。
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つくし(プロフ) - ssfkさん» コメントありがとうございます!すぐには出来ませんが別の案が思いついたら書いてみます! (2020年4月30日 21時) (レス) id: e99bb8d8e9 (このIDを非表示/違反報告)
つくし(プロフ) - ゆーさん» ありがとうございます!更新を待って下さる方がいるだけで行き詰まっても頑張れます…!ペースは安定しませんが、これからも楽しんで頂けるよう頑張ります! (2020年4月30日 21時) (レス) id: e99bb8d8e9 (このIDを非表示/違反報告)
ssfk(プロフ) - 経管栄養をされるりょうすけくんもよみたいのでできましたらお願いします (2020年4月30日 21時) (レス) id: fa29755135 (このIDを非表示/違反報告)
つくし(プロフ) - 受け付けてます!ただ物凄く時間が掛かります…。でも山田くん高木くんペアでのお話はまだ書いてないので内容を思いつき次第書こうと思います!気長に待って下さると大変助かります…コメント有難うございました♪ (2020年4月30日 21時) (レス) id: e99bb8d8e9 (このIDを非表示/違反報告)
ゆー(プロフ) - 更新いつも楽しみにしてます! (2020年4月29日 22時) (レス) id: c89e3ac024 (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時:2020年3月22日 3時