じゃんぷはお医者さん

３’ 後日談「おくすり」 ページ18

侑李サイド


病院に行った翌日。

涼介がうちに泊まってくれて、朝起きたらお粥まで用意されていた。


涼「食べられる分だけでいいからね。」


って涼介は心配してくれたけど、もう食欲は戻っているみたいで、美味しく食べられた。


涼「お、完食！よかった、元気になってきたね。じゃあ…お薬飲もうか。はい、お水。」


そう言って水と共に渡された薬は4種類あって…一気に気持ちがマイナスに…。


やだなぁ…


「これ全部飲まなきゃだめ？」


涼「もちろん。」


やっぱりそうだよね…

たくさんある薬のシートを見つめていると、涼介がサッと中の錠剤を取り出して口元に持ってきた。


「っ、やだ。」


涼「大丈夫、あーんして？苦くないよ。」


本当は嫌だけど、このままだと無理やり飲まされそうだから…恐る恐る口を開けた。


すぐに薬が一つ入ってきて、水をゴクゴク飲み干す。


飲み込もうとしても中々薬が喉を通っていかないんだよね…


「ふぅ…」


やっと1つ飲み込めた。


涼「飲めたね。ほら、もう後3つだけ。」


「うん…」


後3つもあるよ…

げんなりしていると、涼介はキッチンの方へ行って、ピンク色の何かを持ってきた。


涼「これで飲んでみない？」


「え…ゼリー？」


涼「うん。俺もこれで飲んだことあるけど凄い飲みやすくなるよ！」


「そうなの…？」


よくみたらこれ子供用だよね…？


涼「嫌？味も普通にゼリーで美味しいよ？」


「…飲んでみる。」


言われた通り、ゼリーの中に薬を混ぜ混ぜ。


いざ、口に入れてみると…美味しい。


涼「あんまり味わっちゃダメだよ。ツルって飲み込んじゃって。」


言われた通りに全部味わいきる前にゴクッと飲み込む。


…あれ？


「一回で飲めた…」


涼「やった！もう1回やってみ？」


偶然かも…と半信半疑で同じようにもう1つ、もう1つと試すと、また簡単に飲み込めた。


「全部飲めた！」


涼「凄いでしょ？それ。俺もこの間いのちゃんに貰って初めて試したの。」


僕より喜んで興奮気味に話す涼介。


子供用だなんて侮れないね。
恥ずかしいから他のメンバーには話さないけど、これからもこれ使おっと。


こっそり心の中で決めていると、


涼「これメンバーには内緒ね。」


涼介も同じことを思ったのか、内緒話になった。笑


その後も、もちろんあのゼリーを使って薬を飲み続けた。


いのちゃんにも「ちゃんと飲めてるのえらいね。」褒められちゃった♪


おかげで無事に完治したよ。

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