決着 ページ36
No side
Aは自分の呼吸が荒いことすらも忘れ、さっきと同じように自分の手に空気を集める。
再び会場全体がAを中心に引っ張られそうになる。
爆豪も引っ張られそうになるが踏みとどまっていた。
『(許容範囲なんてとっくに超えてる。
でもそれがなんだ、過剰使用なんか気にしてる場合じゃない。
この学校に来てから何度も聞いている。
Plus Ultra だ!!)』
ぐっとAは手を握る。
ボールを投げるように腕を少しだけ後ろに引いた。
『いくよ、爆豪くん』
「ハッ、さっさと来い」
瞬間、Aが手を振り下ろし、爆豪が手を振りかぶる。
･
ﾄﾞｶﾞｱｱｱｱｱﾝﾝという音が鳴り響き地鳴りが起こる。
空気が揺れ、地震が起きているような感覚が辺りを襲った。
ステージ上は一気に土埃が舞い上がり真っ白になる。
正面からぶつかった空気と爆発は一気に弾けて周りに広がった。
「ッオイオイ、決勝前に会場が壊れちまいそうだぜ……」
あまりの激しさにプレゼントマイクが呟く。
「爆豪も空間も場外なんてことが有り得そうだな」
隣の相澤もため息とともに言った。
「この試合激しすぎるだろ」
「ほんとに高一同士の戦いか？」
観客がザワザワと言い合う中、徐々に土煙が晴れていく。
「さあ！両者の様子はどうだ!?」
ステージ上に一つの人影。
･
･
「ハァッハァッ」
それは手首を押さえながら苦悶の表情を浮かべる爆豪だった。
Aはというと、ステージの外でうつ向けに倒れていた。
「ッ空間さん場外！勝者は爆豪くん!!」
「よって決勝は轟 対 爆豪に決定だあ!!!」
ワアアアと歓声が湧き上がる。
倒れているAに急いで担架とミッドナイトが駆けつける。
「空間さん！しっかりして!!」
『う、う"ぅ……ゲホッ…』
倒れているAは目を薄く開けてミッドナイトを見る。
その口からは咳が零れた。
『(やばい、体動かない…息……出来な…)』
ヒューヒューと喉で息を吸うAにミッドナイトは微かに顔を青くさせた。
「すぐにリカバリーガールの元へ！」
Aの体を担架に乗せて動かす。
『ゲホッゴホッ……ゼェ…ハッ……ハァ……』
何度も咳き込むAの口の端からは血が伝っている。
それを手の甲で隠しながらAは気を失った。
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jumpcontrolbear(プロフ) - ベルさん» コメントありがとうございます！更新頑張りますね!! (2018年9月24日 0時) (
レス) id: 10ce31b7ea (このIDを非表示/違反報告)
ベル(プロフ) - 初めから読みました！更新楽しみに待っています！！ (2018年9月23日 19時) (レス) id: 5a526b3f59 (このIDを非表示/違反報告)
愛きゃん(プロフ) - 上手く表現出来てるか分かりませんが……(><) (2018年7月26日 22時) (レス) id: fd02c8ba12 (このIDを非表示/違反報告)
jumpcontrolbear(プロフ) - 愛きゃんさん» またまた描いて下さったんですか！？感激です！！ぜひ見させていただきますね！！ (2018年7月15日 23時) (レス) id: c47121f885 (このIDを非表示/違反報告)
愛きゃん(プロフ) - またイラスト描かせていただきましたのでよければ見てってください！((土下座 (2018年7月14日 0時) (レス) id: fd02c8ba12 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：だし丸 | 作成日時：2018年4月23日 23時
