策略 ページ32
Aの周りで絶え間なく起こる爆発。
『おっと……』
Aは驚きながらも、爆発を避けていた。
「クソが…やりづれぇ」
チッと舌打ちと共に爆豪はAを睨みつける。
常に空気のレーダーで爆豪の動きを感じ取るAは、爆発に直撃しないように動き回っていた。
爆発が当たりそうでも直前で空気に押しつぶされ爆発は消える。
上手くいかない攻撃に爆豪の苛つきは募るばかりだった。
『さすが爆豪くん、容赦ないな……』
Aは前傾姿勢で僅かに息が上がっていたが、その表情には余裕があった。
「攻撃を仕掛ける爆豪だか、空間の″個性″で思うようにキメられない!!」
実況の言葉に爆豪はもう一度大きな舌打ちをした。
『(さて、どうやって爆豪くんを負かそうか)』
Aは唇をペロリと舐めながら頭を回転させる。
爆豪の周りに漂う怒りの空気に苦笑いしながらこの状況の打開策を探る。
ふと、爆豪を見るとさっきまであった眉間のシワが薄くなっていた。
空気も幾分か落ち着いている。
『(冷静になったってこと？)』
その変わりようにAは警戒を強めた。
「舐めてんじゃねぇよ!!」
しかし突然爆豪は怒鳴ると一気にAとの距離を詰める。
そして、大きく手を振りかぶる。
『だから効かないって…ッ!?』
繰り返してきたことにAが呆れ、そして爆発を空気で押しつぶそうと手を握ろうとした時、違和感に気がついた。
その瞬間Aの頭に強い衝撃が加わった。
Aの頭が揺れて前髪が僅かに動く。
「あぁ？」
『うっ……！』
Aは頭から倒れそうになる体を地面に手をついてギリギリで耐える。
『(殴られた……)』
今度はAが小さく舌打ちをした。
爆豪は散々爆発が消されたのを見て、爆発を起こすと見せかけそのまま振りかぶった手でAの頭を殴ったのだった。
爆発を消すことに集中していたAは見事に爆豪の策略にハマり、頭を殴られた。
『痛った……』
グワングワンと揺れる頭を押さえながら、やってくれる…と爆豪をキッと見るが、爆豪の様子にAは眉を寄せた。
爆豪は、何か戸惑うような表情でAを見つめていた。
「お前……その頬の傷」
爆豪の言葉にAの頭が真っ白になる。
「なあ空間の頬になんか無かったか？」
「え、何が？」
「いま一瞬何か見えたような」
「私もそんな気がした！」
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jumpcontrolbear(プロフ) - ベルさん» コメントありがとうございます！更新頑張りますね!! (2018年9月24日 0時) (
レス) id: 10ce31b7ea (このIDを非表示/違反報告)
ベル(プロフ) - 初めから読みました！更新楽しみに待っています！！ (2018年9月23日 19時) (レス) id: 5a526b3f59 (このIDを非表示/違反報告)
愛きゃん(プロフ) - 上手く表現出来てるか分かりませんが……(><) (2018年7月26日 22時) (レス) id: fd02c8ba12 (このIDを非表示/違反報告)
jumpcontrolbear(プロフ) - 愛きゃんさん» またまた描いて下さったんですか！？感激です！！ぜひ見させていただきますね！！ (2018年7月15日 23時) (レス) id: c47121f885 (このIDを非表示/違反報告)
愛きゃん(プロフ) - またイラスト描かせていただきましたのでよければ見てってください！((土下座 (2018年7月14日 0時) (レス) id: fd02c8ba12 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：だし丸 | 作成日時：2018年4月23日 23時
