時間切れ ページ12
右手を構える緑谷。
「ああああああああ!!!」
緑谷の目の前にいた轟と、下にいるAはその気迫にゾッとしたものを感じる。
『(この、気迫は……オールマイトさんの…!!)』
轟もその気迫に押され、左手を庇うように出した。
その左手から溢れる、炎。
「(大丈夫！だ…どのみち当てはしない
空を切るように…)」
緑谷は思い切り、轟の左手を払う。
そしてその勢いのまま轟の首元に手を伸ばし、ハチマキの一つを奪い取った。
『ッデクくん!!』
「とった!!とったあああ!!」
「残り17秒！こちらも怒りの奪還!!」
「待って下さいそのハチマキ…違いませんか!?」
「やられた…!!」
緑谷の手にあるハチマキには70の文字。
「轟くんしっかりしたまえ!!危なかったぞ！」
「万が一に備えてハチマキの位置は変えてますわ！甘いですわ緑谷さん！」
「そろそろ時間だ カウントいくぜ」
『(このままだと…)』
Aは振り返って状況を考える。
そのAの耳に、始まったカウントも、上鳴の放電も、爆豪の爆破の音も届いていなかった。
『…常闇くん──』
「ッ!!…ああッ」
Aは静かに口を開いて、常闇にだけ聞こえる声で何かを語りかけた。
「3
2
1
TIME UP!」
そのアナウンスと共に爆豪が地面へと落ちた。
「早速上位4チーム見てみよか!!
1位轟チーム!!」
「………くそっ……」
轟は顔を歪めながら騎馬から降りる。
「2位爆豪チーム!!」
「3位鉄て…アレェ!?オイ!!心操チーム!!?いつの間に逆転してたんだよオイオイ!!」
『……デクくん』
「デクくん」
明らかに気を落としている緑谷の背中にAと麗日が声をかけた。
「あの…ごめん…本当に…」
申し訳なさからか、声が震えて落胆している緑谷に、麗日と発目は常闇に指をさした。
「お前の初撃から轟は明らかな動揺を見せた。
1000万を取るのが本意だっただろうが…そう上手くはいかないな。
それでも一本警戒の薄くなっていた頭の方を頂いておいた。
緑谷、お前が追い込み生み出した轟の隙だ」
常闇の黒影の口には615と書かれたハチマキが咥えられていた。
「4位緑谷チーム!!」
その瞬間、緑谷は膝から崩れ落ち、滝のような涙を流した。
「空間が最後に耳打ちしてくれたおかげだ」
「そ、空間さん……」
『最終種目、頑張ろうね』
眩しく笑うAに緑谷はまた滝のような涙を流した。
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jumpcontrolbear(プロフ) - ベルさん» コメントありがとうございます！更新頑張りますね!! (2018年9月24日 0時) (
レス) id: 10ce31b7ea (このIDを非表示/違反報告)
ベル(プロフ) - 初めから読みました！更新楽しみに待っています！！ (2018年9月23日 19時) (レス) id: 5a526b3f59 (このIDを非表示/違反報告)
愛きゃん(プロフ) - 上手く表現出来てるか分かりませんが……(><) (2018年7月26日 22時) (レス) id: fd02c8ba12 (このIDを非表示/違反報告)
jumpcontrolbear(プロフ) - 愛きゃんさん» またまた描いて下さったんですか！？感激です！！ぜひ見させていただきますね！！ (2018年7月15日 23時) (レス) id: c47121f885 (このIDを非表示/違反報告)
愛きゃん(プロフ) - またイラスト描かせていただきましたのでよければ見てってください！((土下座 (2018年7月14日 0時) (レス) id: fd02c8ba12 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：だし丸 | 作成日時：2018年4月23日 23時
