酔 っ た 勢 い で 君 と。《A.Daiki》

お酒 05 ページ5

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有岡くんが私を抱いたのは、

私が女だから。

私が私だからという理由など、

ない。









抱ければ誰でも良かったみたいに、

少し荒っぽいキスと、

私のナカに無理やり入る手。

痛くて痛くて泣きそうなのに、

…忘れられない手の感触。





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そして、覚えている記憶と、腰の痛み。




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「ん…」

「あ、おはようございます。先輩。

昨日のこと、覚えてます？」

「うん、まぁ…一応。」






だから何ってない。

この関係を続けようなんて、きっとお互い思っていない。

一夜の関係が、心地いいのだ。





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「じゃ、時間変えて出社しますか。」

「…そうだね。ねえ有岡くん。

有岡くんは、彼女いたりしないよね？」

「………いますよ。」






…は？

浮気じゃん。

私浮気相手になっちゃうじゃん。





「え、どうするの。ごめん、私何も知らなくて泊まるなんて言っちゃって、」

「いいんですよ。先輩を見てムラッと来た俺の責任ですから、

先輩は何も考えなくていいんです。」





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いやいやいやいや。

…どうしよう。

昔、テストでものすごく悪い点数とった時とか、

悪いことして見つかりそうになった時の感覚に、

すごく似ている。

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