放 課 後 。 《A.Daiki》

forbidden fruit 06 ページ6

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「…A。
俺の彼女になる気になった？」


「ならないよ。
好きになんてなれないよ。」





放課後。
二人きりになった時だけ、
下の名前で呼ぶのを、
ずるいと感じる自分がいる。




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「…俺だって、生徒に手出すつもりなんてなかったよ。」


「出してるじゃん。
それか、それも責任とるっていうセリフの言い訳？」

「違うよ〜。



普通教師っていうのは、
生徒にフィルターしてるわけ。
だから生徒に恋愛感情抱くなんておかしいんだよ。

好きになっちゃいけないって一線あるからね。」





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その台詞は、まるで私のことなんて全く好きじゃないみたいな言い様に聞こえるよ、有岡先生。

私と恋愛なんかする気ないって、
聞こえるんだよ。





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「だけど、それが生徒じゃなかった。」





先生の口から出た意味のわからない言葉に、首を傾げた。





「俺は、生徒じゃなくて、
一人の女として、Aに恋しちゃったんだよ。



ネタばらしすんの早いかなー、なんて思ったけど、




告白なんてされるの困ったから、
わざと資料室まで行かせて、
責任とる、なんて少女漫画みたいなセリフ吐いたんだよ。

あ、でも、Aに告白しようとしてラブレター入れたのは俺じゃないからね。」




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「え？え？え？

…えっとじゃあ、有岡先生は私のこと…」



「好きだよ。





俺は休日に会ったA見て、
可愛いなぁとか思ってたんだけど、

それが毎週重なって、
気づいたら恋に落ちてた。



んで春休み明けたら、
A、俺の生徒なんだもん。
ビビったよ。」





あまりにも唐突すぎる告白と展開。あっけにとられた私。


そしてその告白に、少しときめいた私。






…でも！たとえどんなに甘い言葉で惑わしても、私だって教師としてのフィルター貼ってるんだから！



「だからさ、A。





俺とデートしよっか。」

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