狼になってもいいですか？《IKei》

俺以外の人見ないで ページ4

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「…山田ー。」



「んー？何、伊野ちゃん。」



「Aは渡さないからな！」




「いや、…ごめん、何の話？」



「何でもないけど！とりあえず、
Aは俺のものだからな！」






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そんな会話をしているとも知らず、
私は移動教室の途中で。





なんであんな変なことばっかり言うのだろうと、私は後でガッカリするのだけれど。


だって宣戦布告みたいじゃん。




それって遠回しに、私が山田くん好きって言ってるもんじゃん！





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「何、伊野ちゃんって、Aのこと好きなの？」



「好きだ！Aも俺を好きになる！」



「それ、本人が言ったの？」



「……いや、言ってはないけど。」





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移動教室の先についた。
椅子にでも座って、授業が始まるのを待っておこう。

現時刻、伊野尾と山田は変な会話をしていた。



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「そんな事言われたら変に燃えるよね。
じゃあ俺もA好きになって、
伊野ちゃんから貰っちゃおっかな〜。」



「！？

Aは渡さないからな！」





その後山田が本当にAを好きになるなんて思っていなかった俺、伊野尾慧は、
あまりその言葉を真に受けていませんでした。

だって好きなんだもん→←好きな人は俺じゃないの？

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